【アンケート結果】「予約が埋まっている」「接種券が届いていない」「自治体での予約が始まっていない」を理由に予約できていない人が6割超
【アンケート結果】「予約が埋まっている」「接種券が届いていない」「自治体での予約が始まっていない」を理由に予約できていない人が6割超

 一方、12歳以上の子どもの多くは自ら判断できることから、「正しい情報を元にして打たないという判断をしている場合は、子どもの意思を尊重すべき」とも森内医師は言う。

「ワクチン接種に伴う不安や恐れから、血管迷走神経反射という急性のストレス反応が起こることがあります。これは、お化け屋敷で恐怖のあまり失神してしまうのと同じ現象で、ワクチンの成分とは全く無関係に起こりますが、本人にとっては紛れもなくワクチンの副反応です。このような血管迷走神経反射の他に、慢性的なストレスから様々な不定愁訴が起こることもありますので、それらを避けるためにも、本人が十分に納得して受けることが大切です」

 また、接種に関しては「ワクチンパスポートで差別や偏見、いじめの対象にならないか心配」(小6女子の父)という心配の声も。「接種しないことで修学旅行に行けなかったりするのか」(中3男子の母)という疑問には、「問題ない」と森内医師は答える。

「大人の場合、ワクチン接種をせずに感染すると命に関わることも多いので、接種の有無で行動制限を区別するのは致し方ない部分があると思います。しかし、健康な子どもは感染しても命に関わることはほとんどない。感染した場合の重症化リスクの前提が全く違います。感染した子どもから、重症化リスクの高い大人にうつるのが心配なら、周りの大人たちがしっかりとワクチン接種をすればいいのです。また、ワクチンを接種してもブレイクスルー感染は起こるので、接種した生徒もしていない生徒も、同じようにマスクを着用し、3密を避けるといった基本的な感染対策が必要です。それがきちんと行われていれば、接種していない子どもがいたとしても、運動会や修学旅行といった行事は十分行えるでしょう」 

(AERA dot.編集部・大谷奈央)

※この記事はAERA dot.とYahoo!ニュースによる共同企画です。