脳卒中と診断された場合は、血管を詰まらせている血栓(血のかたまり)を溶かすための薬物療法や、カテーテルを血管に挿入して血栓を取り除く血管内治療、出血している場合には止血する治療などをおこなう。

 本来は、原因となる病気が治れば、めまいも改善することが多い。しかし、原因疾患が治癒した後にもめまいの症状が残る「慢性めまい」が近年注目されている。慢性めまいは、通常のめまいと異なるメカニズムで生じている可能性もあり、原因や治療についてさまざまな研究がおこなわれていると城倉医師は話す。

「慢性めまいに悩む人は少なくありません。当院でもめまいの病態と原因を把握した上で、原因に応じた治療をおこなっています。慢性めまいでも、『年のせい、あるいは後遺症だから仕方がない』とあきらめず、相談していただきたいと思います」

(文・出村真理子)

週刊朝日2021年7月16日号より