田中は12月8日に出演した「ごごナマ」(NHK)で「嫌味に聞こえるかもしれないですけど」と前置きしたうえで「胸があるのが昔からコンプレックスだったので、ずっと隠して過ごしてきた」と意外な事実を明かしている。今でこそ、露出があるものに慣れてきたそうだが、当時は大きな迷いがあったそうだ。ただ、表紙を1度はやってみたいという気持ちが勝り、挑戦してみたところ、思いがけず大胆なポージングを披露する結果となったという。

■本人も認めた「仕事を選んでいる」

 今では女優としても活動している田中。「もともとは女優をやる発想すらなかった」と自身がパーソナリティを務める「田中みな実 あったかタイム」(TBSラジオ・10月3日)で告白している。最初はやりたくなかったし、やれないと思っていたそうで「直前までどう断ろうか、ずっと考えていた」ほどだという。ただ、主要メンバーに入ったからには、「初めてです」は通用しないので、自分のせいで作品の質を落とせないという使命感とキャスティングしてくれた人の期待を裏切りたくないという一心で臨んだと打ち明けていた。

「最近では、写真集のことや女優進出の経緯を謙虚に話す姿に好感を持つ方も多いようです。売れっ子になったことで『仕事を選んでいる』という報道もありましたが、それに関してもきちんと答えていました。出演したトーク番組でMCに『納得のいく仕事しかしないというポリシーをお持ちだとか』と振られると、『すごく生意気なように聞こえるんですけど』としたうえで、『あれこれ全部やっていると、消耗しすぎてしまって、なかなか本領発揮できないなと感じているので、できるものだけをやらせてもらっています』と話していました。そういったことを包み隠さずに話す姿に好感した視聴者も多い。一昔前の彼女なら、『何様なんだ!』というツッコミが入っていたと思います」(前出の編集者)

 前出「ごごナマ」に出演した際、いまだに嫌いな女子アナランキングに入っていることに関して、「(好きも嫌いも)どっちも1位になりたい」と余裕のコメントをしていたが、もはやアンチの存在など彼女にとってどうでもいいのかもしれない。

 ドラマウォッチャーの中村裕一氏は、田中の女優としての魅力をこう分析する。

「女優としての田中さんの魅力は『どんな役も真面目にやり切る』というところに尽きます。先日、大好評のうちに終了し、映画化も決定した深田恭子主演のドラマ『ルパンの娘』第5話では、前シーズンで演じたセクシー女泥棒・美羽としてゲスト出演。売れっ子になったことで多少は露出を控えるかと思いきや、しっかりとボンデージ衣装に身を包んで登場し、プロフェッショナルなところを見せつけました。逆転劇という意味では、アナウンサー時代にバラエティ番組などで見せていた“あざとい”というマイナスイメージからのスタートは、むしろ彼女にとってはありがたかったのかもしれません。セルフプロデュース能力が高い人だと思うので、きっと今の人気ぶりも彼女の中では冷静にとらえており、来年以降、私たちの予想を裏切り、期待を上回る“次の一手”をすでに考えて動き始めているでしょう」

 今年8月に広末涼子や有村架純などの実力派女優が所属する芸能事務所に移籍した田中。本人は正統派女優を目指しているという報道もある中、「GQ」授賞式で「純度の高いラブストーリーをやりたいです」と明かしていた。2021年、果たして新たな田中みな実を見られるのか、期待は膨らむばかりだ。(高梨歩)

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高梨歩

高梨歩

女性ファッション誌の編集者など経てフリーライターに。芸能やファッション、海外セレブ、育児関連まで、幅広いジャンルを手掛ける。活動歴は約20年。相撲フリークの一面も。

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