<二塁手>


■山田哲人(ヤクルト)

 言わずと知れたトリプルスリー男も苦しんだ。過去3度の3割30本30盗塁に代表されるように、常にハイレベルな成績を残してきたが、今季は打撃不振に喘ぎ、上半身のコンディション不良で7月27日に一軍登録抹消。8月13日にようやく一軍復帰を果たして復調気配を見せるも、10月に月間打率.178と再び低空飛行に。打率.254、12本塁打、52打点、8盗塁はレギュラーに定着した2014年以降、全項目で自己ワーストの数字となった。オフに7年総額40億と言われる大型契約を結んでヤクルトに残留したが、今季だけを見ると、それに見合った働きは見せられなかった。

<三塁手>
■安部友裕(広島)

 2007年の高校ドラフト1巡目で入団した内野手。昨季は3年連続開幕スタメンから114試合に出場。プロ13年目の今季は不動のレギュラーへの期待もあったが、堂林翔太やピレラとの争いに敗れて出番が減少した中で調子を上げることができず、出場26試合で打率.184、0本塁打、2打点と不甲斐ない成績でシーズンが終了。8月、9月と2度の二軍降格も味わうなど、苦しい1年となってしまった。

<遊撃手>
■田中広輔(広島)

 選手会長としてチームを引っ張った31歳。リーダーとしての働きは認めるが、成績自体は、打率.251、8本塁打、39打点、8盗塁と平凡な数字に。9月以降に復調し、昨季の大不振(打率.193、3本塁打、27打点、8盗塁)からは脱出したが、V奪回へのキーマンとしてはまだまだ物足りない働き。本拠地・マツダスタジアムで打率.197というのも印象が良くなかった。FA権を行使せずに残留を決めた来季の活躍に期待したい。

<左翼手>
■高山俊(阪神

 ドラフト1位入団から2016年に新人王を受賞した外野手。2年目以降は期待に応えられないシーズンが続いていたが、昨季は105試合に出場して打率.269と復活気配もあった。しかし、迎えた5年目の今季は一気に成績を下げ、出場42試合で打率.152、0本塁打、3打点で、自己ワーストのシーズンになった。完全復活へ向けて秋から打撃改造に励んでいるが、果たしてその効果はいかほどか。28歳となる来季は。言い訳のできない勝負のシーズンになる。

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久々のAクラスとなった中日だったが…