長い髪、三本足、うろこの付いた体、ひし形の目などできるだけそのまま描きました。ただ口の中(?)とか描かれていないところは想像をふくらませて(笑)。

――目はひし形なんですね。

 はい、史料に「海中に毎夜のように光るものがあり」という記述もあり、きっとアマビエ(アマビコ)はキラキラした印象の外見をしていて、それを表すために目をひし形にしたんだろうと思っています。

――なるほど。「アマビエさん」の細部もぜひ読者の方に見ていただきたいですね。最後に何か読者の方へメッセージはありますか?

 アマビエ、あるいはその元となったアマビコさんは、たぶん今もこの世界のどこかにいるような気がするのです。でも社会にすっかり溶け込んでいてみんな妖怪として受け止めていないのかも。そんな感じで「アマビエさん」は気楽に楽しく読んでもらえたらうれしいです。(終)