「昨年11月に出演した『怪傑えみちゃんねる』で『カジサックとしての年収は8000万円』と明かしたことが話題となりましたが、彼の年収はそんなもんじゃない。チャンネル登録者数が100万人になったら、推定月収は1000万円です。カジサックのチャンネル登録者数は今も右肩上がりですから、今年の年収は1億5000万~2億円はかたいのではないでしょうか。梶原さんは意外とおカネにはきっちりとしていて、吉本興業と交渉してユーチューバーのギャラ比率が上がるようにしたとも言われています。梶原さんと交わしたユーチューバーの比率がほかの芸人ユーチューバーにも適用され、カジサックは吉本興業内でギャラ革命を起こしたとも言われています」

■全盛期を知らない層がメイン視聴者

 カジサックのチャンネルに出た芸人たちも民放のバラエティ番組並みのギャラが支払われているという。今後も人気芸人が続々とユーチューバーとしてデビューしそうだが、カジサックはこのままトップを独走することができるのか。

「カジサックは個人ではなくファミリーとしての人気があります。5人目の子どもが生まれ、その報告動画が復帰作になると言われていますが、より爆発的にチャンネル登録者数が増えると見られています。当初は人気芸人を自ら交渉して共演させ、“芸人ドーピング”とも言われていましたが、芸人シリーズを見ているのは一部のお笑いファンだけ。カジサックのファンの大半は、ほのぼのとした家族の動画を支持しているのです。実際、キングコングの全盛期や彼らの代表作である『はねるのトびら』を知らない子どもや若い女性が今のカジサックを支えているので、今後もカジサックはユーチューバーとして盤石だと思います」(前出の編集者)

 TVウオッチャーの中村裕一氏は、カジサックの魅力を次のように分析する。

「かつては似たようなキャラである先輩芸人・ナインティナインの岡村隆史と比較されることが多く、『岡村の二番煎じ』などと揶揄されたこともありました。一方、相方である西野亮廣が絵本作家や実業家などとして多方面で活躍する姿に刺激を受け、動画配信の道に進んだのでしょう。シンプルですが彼の成功の理由は『誰よりも先にやった』こと。芸人としてある程度のポジションにいながら、未知なる世界に恐れず飛び込んだその勇気は立派だと思います。今後の展開ですが、ライバルは小泉進次郎とばかりに、今年で40歳になるおじさん芸人が子育てに奮闘するリアルな姿を配信するだけでも十分世間の注目を集めるでしょう。ファミリー路線でハッピーを振りまき、世間に癒しを与えてほしい」

 5G通信がスタートする今年は、ユーチューブの視聴者も多くなり、広告を出稿する企業も急増すると言われている。さらなるブレイクでカジサックは“令和の動画王”になろうとしているのかもしれない。(藤原三星)

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藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・芸能ウェブライター。エンタメ業界に潜伏し、独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を書き続ける。『NEWSポストセブン』『Business Journal』などでも執筆中。

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