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日本球界での導入に待った! 「ワンポイントリリーフ禁止」がもたらすこれだけの弊害

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杉山貴宏dot.
ワンポイントで強打者・松井秀喜の“天敵”となった元阪神・遠山 (c)朝日新聞社

ワンポイントで強打者・松井秀喜の“天敵”となった元阪神・遠山 (c)朝日新聞社

 昨今のMLBはビデオ判定やチャレンジ制度(NPBではリクエスト)など新たな取り組みを続けており、さらにはマイナーリーグで昨季から導入されたロボット審判も将来的にはMLBでも採用されるかもしれない。これらはより正確な判定や円滑な試合進行を促進するための措置で現場からも批判の声はほぼ聞こえてこないが、来季から導入される新ルール「three-batter-minimum rule」は従来の野球観を大きく揺さぶるもののため、早くも不安視する有識者が後を絶たない。

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 このルールを簡潔に説明すると、以下のようになる。

「投手は最低でも打者3人と対戦するか、イニング終了まで投げなければならない(故障や急病の場合はその限りではない)」

 これが何を意味するかというと、日本で言うところの「左のワンポイントリリーフ」、アメリカでは「シチュエイショナル・レフティ」や「LOOGY (lefty one-out guy) 」などと呼ばれる左の強打者1人を抑えることを専門としてきた左のリリーフ投手たちの滅亡だ。

 終盤のピンチでマウンドに登場し、相手の強力な左打者をピシャリと抑えて颯爽とマウンドを去るサウスポー。まさに「一人一殺」の職人芸は、今後はまず見られなくなる。1人を打ち取っても2死からの登板でない限りはマウンドを降りられないからだ。それどころかリリーフに失敗して左打者を出塁させてしまった場合は、拡大したピンチで右打者との対戦を余儀なくされるという最悪の事態もあり得る。左打者さえ抑えられればそれで良しとされる時代は終わりを迎えたと言っていい。

 当然、このルール改正を踏まえて監督たちは継投策を変えざるを得ない。データを重視して細かい継投を好む指揮官、苦しい台所事情をなんとかやりくりしてきたコーチたちにとっては頭の痛いところだろう。チーム編成を担当するGMたちも、これからは左打者キラーのサウスポーよりも、打者の左右に関係なく抑える力を持った投手の確保を重視するはずだ。


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