大学マラソン界は“戦国時代”に突入? 戦力が均衡化しつつある背景には… (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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大学マラソン界は“戦国時代”に突入? 戦力が均衡化しつつある背景には…

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折山淑美dot.
青山学院大学は2015年から箱根駅伝を4連覇 (c)朝日新聞社

青山学院大学は2015年から箱根駅伝を4連覇 (c)朝日新聞社

 前回は、2015年から4連覇を果たしていた青山学院大を東海大が倒して東海大が初優勝を果たした箱根駅伝。その勝利の大きな要因は、10人中7人を占めた3年生の世代の、選手スカウトの成功だ。16年入学組では、前年の高校3年の5000m高校ランキングでは、1位の關颯人を筆頭に、11位までの4人に加え、1万メートル3年生ランキング5位と8位と、実績を持った選手6人が入学。そこからの2年間は長い距離に対応しきれない面もあったが、3年目になった前回は厳しい競り合いの中で力を付けてきた選手を含め、安定した走りを見せて総合優勝を手にした。

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 それまで、他大学が最初から諦めるほどの強さを見せつけていた青山学院大も、原晋監督が就任して以降、出岐雄大がエースに成長して12年には2区で区間賞を獲得して総合5位になったあとには、久保田和真や小椋裕介、神野大地などの好素材の選手が数多く入学。さらに翌年以降も一色恭志など実績を持った選手が入学していた。そんな選手たちをうまく育てながら競争心を持たせながら層を厚くし、なおかつ5区の神野など、それぞれの適性を生かした区間配置ができたことで、彼らが3年になった15年大会を初制覇したのだ。

 そういうチームの中では、下級生たちも先輩たちの練習などを見て、「自分もこのくらい走れれば、区間順位もこのくらいで走れる」という手応えをえて、初出場でも自信を持って走れるようになる。そんなチームに引かれて好素材の選手も入学してくるという好循環の中で選手たちも力を付けてきたことが、4連覇という結果にもつながっている。

 そういう複数の有望選手の入学で一気に力を伸ばしてきたという例は、2000年前後に紫紺対決を繰り広げた順大と駒大にも見られる。99年に10年ぶりの優勝を果たした順大には、その年は岩水嘉孝、入船満、奥田真一郎、野口英盛と実績を持つ選手が入学していた。

 また、翌年には出場34回目で初優勝を果たすことになる駒大にも前年2位になったメンバーに加え、揖斐祐治や神屋伸行という高校時代に実績を残した選手が入っている。その2校が02年までは交互に優勝を争って1、2位になる熱戦を繰り返していたのだ。その後の駒大の05年までの4連覇も、そんなチーム環境の中で素質のある選手たちも入学し、彼らが自分たちの練習に自信を持って取り組めていたからこそのものだ。


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