――ネット上では「年収1600万円」といううわさが流れているようですが、本当ですか?

それより多いです。グーグルの規約上、正確な金額は言えません。有名YouTuberには「年収○億円」と公表している人もいますが、それは注目を集めるための戦略で、そのほとんどが実際よりも多い金額を話していると思います。

――収入が増えたことで夫婦関係が悪化したりはしませんでしたか? 

同業者には稼げるようになって夫婦仲が悪くなった人もいますが、うちはそういうことはありません。夫はよき理解者という感じです。「こういう方針でいきたい」というと「いいと思うよ」と応援してくれます。

――人気を得るためには毎日の動画投稿が大切だと聞きましたが、なーちゃんさんは毎日投稿されていません。その理由を教えてください。

長女の妊娠が大きかったと思います。そのときつわりが本当につらくて、編集中に酔って気持ち悪くなったんです。それで投稿頻度が急激に落ちていきましたが、意外にも再生回数は落ちませんでした。それで「あ、私のチャンネルは休んでも大丈夫なんだ」と気がついたんです。

――動画を頻繁に投稿しなくても固定ファンがいるから大丈夫だということでしょうか?

いえ、違います。固定ファンではなくヒット作があるからです。時期を問わずに再生される”鉄板動画”が複数あるので、毎日新しい動画を投稿しなくても再生回数を稼ぐことができるんです。

――それがウルトラマンや風船などの動画ですね。

はい。そうした”鉄板動画”は、いまでも再生され続けています。

――毎日投稿をしなくても、育児をしながらだと時間の使い方は難しそうですね。

そう言われることも多いのですが、実は普通のお母さんたちとあまり変わらないんです。小学生の長男と保育園児の長女の送りが終わるのは午前10時くらいです。その後に趣味の習い事に行って、昼すぎに自宅に帰ります。掃除や洗濯を済ませて、午後3時半くらいに長男を迎えた後、今度は子どもの習い事の送迎をします。

――その後にYouTuberとしての仕事をされるのですか?

はい。でも1日1時間くらいです。長男が幼稚園児のときはYouTubeにたくさんの時間を割いていましたが、小学校に入学したころから、お母さん業を優先させるようにしています。長男は甘えん坊で、横にいないと寝ないので編集作業は子どもが寝た後にやっています。とはいえ、学校が長期休暇に入るとYoutubeの視聴者が増えるので、そうした時期はYouTubeに使う時間は増えます。

次のページ
■「ファンはいらない」。その理由とは?