――YouTuberを職業として考え始めてから、変えたことはありますか?

2年前から「戦略的にヒット作を作ろう」と考えるようになりました。それまでは中途半端に趣味か仕事かわからない状態で続けていたのですが、それだと、動画のことばかりを考えてしまうんです。実はこのインタビューの後、家族で遊園地に行く予定ですが、「家族で楽しく」と趣味のようにやっていると、その時も「これ動画撮ろうかな」と考えてしまうんです。だから“プロのYouTuber”として、オンとオフをきちんと切り替えるようにしました。撮影も撮影所を借りて、そこに機材を置いて、子どものおもちゃもプライベート用と撮影用をわけて保管しています。そうしないとおもちゃを買い与えるたびに、子どもに商品レビューをさせてしまう(笑)。撮影場所もおもちゃも服も髪形も、すべてプライベートとYouTube用に分別することにして、人格すらも使いわけるようにしたんです。

――髪形や人格までも使い分けているんですか?

髪形をツインテールにして出演し始めたのも2年前からです。教育番組「おかあさんといっしょ」に出演する歌のお姉さんはツインテール率が非常に高いんです。それには「絶対に理由があるぞ」と考えました。服の色はピンク、できればショッキングピンクを多用します。ぱっとみて「女の人だ」とわかるようにすることが大切です。髪形にも服装にも化粧にも、全てに私なりの理由があります。声の高さや話す速度などもです。そうした細かい戦略をあげるときりがありません。

――編集作業についても教えてください。

「なーちゃんねる」のメインターゲットである4~7歳くらいの子どもたちには、聞き取りやすい声の高さや速度などに共通する好みがあります。声は高めにしてメリハリをつけ、話す速度は四拍子に近づける。歩く速度も撮影時よりも少し早回しにしています。そうしたちょっとしたこだわりが大きいんです。そうした感覚は、自分の子どもを観察したり、海外のキッズ動画を見まくったりして培った独自のものです。そもそも私はオタクっぽい性格なので、物事を突き詰めて考えて、情報を収集して作戦を立てることが好きなんです。

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