──法的な拘束力は。

小林:あります。共同確認書を読み上げます。

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 共同確認書

 吉本興業ホールディングス株式会社と所属タレントは常に法令およびコンプライアンス重視の精神に従い、以下の事項を共同して誓約・宣言します。タレントは世間から長く愛されるタレントとして活躍するため、常にみずからの演芸の機能向上に努め、吉本はタレントの芸能活動に支障が生じるような紛争の防止およびその解決に努めマネジメントにあたります。

1)タレントは反社会的勢力(暴力団、暴力団関係企業、団体およびこれらの構成員等を指します)、また社会的に非難される者と関係を有することとならないよう、私生活上の事柄を含め注意して行動します。また常にコンプライアンスの意識をもって活動し、特に薬物、性犯罪、賭博といった犯罪行為や、知人関係を含め、みだりに金銭を受領したり拝借する関係をもたないことを誓約します。万が一、反社会的勢力との接触が生じたり、トラブルが生じた場合は即時吉本に報告し、吉本はタレントと連携してその解決にあたることとします。

2)タレントは芸能活動にあたり、吉本や他事務所の名誉、信用、営業情報、個人情報などのその他一切の秘密情報の取り扱いについては十分に注意します。

3)タレントは自身のメディアでの発言に強い影響力があることを自覚し、他人を傷つけるような発言や差別的な発言にならないよう、表現には細心の注意を払います。特に、SNS、ツイッター、フェイスブック、グーグルプラス等のソーシャルメディア、ブログ、掲示板などの利用にあたっては、その公開性、永久性、匿名性などに十分注意し、利用することとします。

 吉本はタレントのSNS利用等について適切な教育や啓発活動を継続的に行います。タレントは、自らの活動を行っていくにあたり、他人の著作権をはじめとした知的財産権、肖像権、パブリシティ権を尊重します。

 タレントの芸能活動の成果については、期間、地域の制限なく、放送、ビデオ化、インターネット送信、その他将来開発されるメディアに利用されることとし、吉本は、これらの成果物やタレントの肖像、パブリシティを利用することによって収益が最大化されるよう、適切に成果物やタレントの権利を管理・保護いたします。

 タレントは、テレビ、雑誌などのメディア、あるいはイベント、または興業主催者などから吉本を通じず芸能活動の依頼を受けた場合、その旨を吉本に報告し、対応を一任いたします。
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大崎会長の意向は?