DeNAの国吉佑樹 (c)朝日新聞社
DeNAの国吉佑樹 (c)朝日新聞社

 横浜DeNAベイスターズ周辺がいろいろ賑やかだ。

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 春先には不調を極め10連敗を喫するなど低迷したが、勢いを取り戻した5月以降は勝ち星を伸ばし始めた。そして交流戦とともに上位を狙える位置まで上がってきた。

 活発なのはフィールド内だけではない。オフシーズンには本拠地・横浜スタジアム(ハマスタ)の改修工事が一部完了。バックネット裏の豪華ラグジュアリー席と、ライトスタンド後方にできたウイング席はハマスタの新名物となっている。連日、満員に近い集客状態が続き、ファンはチケット入手が難しい状況だ。そして一軍だけではなく、7月にはファーム施設が神奈川県横須賀市内の「DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA」へ移転する。

 横浜DeNAベイスターズ総合練習場は、これまでは横須賀市長浦町にあった。今回、ファーム本拠地として公式戦で使用してきた横須賀スタジアムのある同市追浜(おっぱま)公園を整備。選手寮、屋内・屋外練習場などを完備した「DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA」ができあがる。

 長浦の横浜DeNAベイスターズ総合練習場は、87年から使用されている。もともと球団の親会社であった大洋漁業の工場跡地に建設されたものだ。建設から時間も経過し老朽化が目立つだけでなく、ファーム本拠地までの物理的距離もあった。そこで球団はファームの環境整備を進め、16年に横須賀市と協定を結び本拠地移転することが決まった。

 長年、使用してきた青星寮は、長浦の総合練習場の一角にある。多くの選手たちがプロ生活をスタートさせてきた原点とも言える場所だ。

ーーあれほどカレーばかりを食べたことはない(桑原将志)

「寮に住んでいた頃はあまり外出した記憶がない。居心地が良かった。建物が古いと言う人もいましたが、僕はまったくそんなこと思わなかった。ノンビリできて、しっかり休めた。練習施設も真横にあるから、とにかく充実していた。寮に住んでいた頃はあまり外出した記憶がない」

 現・青星寮はメイン球場のレフト後方にあり、室内練習場が隣接、野球に没頭するには最適な環境だ。元気者のムードメーカー、桑原将志は京都・福知山成美高から12年4位で入団。初めての関東地方での生活がスタートしたのが現・青星寮だ。

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「カレーばっかり食べていましたよ」