“撮りっぱなし”とはおさらば! 写真の「バックアップ」の取り方

アサヒカメラ

2019/06/17 11:30

 安価なバックアップとしては光学メディアを使ってもいい。現在のブルーレイディスク(BD)であれば25~128GB保存できる。高画素化が進んだいま、ちょっと足らないかもしれないが、書き換え不可のBD-Rなら誤って消してしまうこともない。また、ディスクに書き込む手間はかかるが、費用は抑えられる。メディアは複数枚のパックで買えば、25GBであれば1枚100円を切るし、128GBであっても1枚1千円くらいだ。最初からドライブが搭載されていれば、初期導入コストは抑えられるし、外付けドライブを買っても1万円程度。デメリットとしては、ディスクが増えていくこと、検索性が悪いこと、保存方法に気をつけないと読み出せなくなることなどがある。BDにしても一生、読み出せると思ってはいけない。

 一方で、いずれにしろ基本的に保管先は自宅ということになり、火事や地震、災害といった被害にあうとデータをすべて失ってしまう。そうしたリスクを回避できるのが、クラウドストレージサービスの利用だ。インターネット上にデータを保存できるサービスで、パソコンの特定のフォルダーにファイルを保存すれば、自動でクラウドにコピーされるようにもできるし、スマートフォンからもアクセスできる。また自宅で外付けHDDなどに保存するのに比べ、データ消失の危険性が低い(サービス業者側で幾重にもバックアップを用意しているのが一般的)。

 サービスに申し込めば特別な機材なしに始められるが、容量に応じて毎月の料金が必要だし、インターネット接続が不可欠だ。クラウドストレージのサービスが終了すれば、データは取り出せなくなるので、ほかにバックアップを取っておく必要がある。

 割り切るという考え方もある。デジタル時代になって撮影枚数は増えたが、見返すような写真はそれほど多くはない。ベストショットと呼べる写真だけを印刷して、アルバムを作るのだ。同じアルバムを複数用意して、自宅以外の実家などに保管しておけば十分なバックアップだ。退色や汚損の危険性があるが、デジタルデータに比べれば災害にも強い。

 バックアップをまったくとらない、というのも一つの手法ではある。どんなメディアでも寿命があり、いつ壊れるかは予測できないが、消えても諦められる覚悟があるならそれもいい。なにせ手間がかからない。

 現在最も現実的かつ安全なバックアップは、メモリーカードからパソコンに取り込み、それをさらにNASにコピー。さらにクラウドストレージにアップロードする、というものだろう。定期的に光学メディアや外付けHDDにコピーして、実家など自宅以外で保存すればさらに安全だ。

 そこまでやるのは難しいかもしれないが、例えばNASメーカーによってはパソコンからNASへの自動コピーやクラウドへの自動バックアップ機能を備えていて、ユーザーはパソコンに写真を取り込むだけで自動的にコピーされるものもある。やり方次第で、安全性と利便性を両立させられる。(解説/小山安博)

※アサヒカメラ2019年6月号より抜粋

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