気がつけばいなくなった「ひとりで歌うアイドル」 転換期は広末涼子のデビュー年だった

2019/05/03 07:00

 が、いまや彼女のイメージといえば「酒好きのオバサン女優」だろう。昨年元日に放送された『今夜くらべてみました』では酩酊して共演者にからんで退席するハメになったり、その3ヶ月後には『週刊文春』にハシゴ酒不倫を報じられたり。ウェブ動画で記者に、

「アタシ、もっといろいろやってっから!」

 などとほろ酔いでまくしたてる姿は、かつてを知る者にはなかなか衝撃的だった。

 そう、彼女は当時、けっこう真面目に(無理して?)アイドルをやっていたのだ。デビュー2年目に『女子高生!キケンなアルバイト』というドラマ絡みで取材したときのこと。主役3人のうち、他ふたり(藤谷美紀・川越美和)は今でいう「冷笑系」っぽい感じでぶりっこ的な言動もしていなかったが、高橋だけは優等生発言を連発していて、さすがは元祖アイドル・天地真理と同郷(埼玉県大宮)の「最後のアイドル」だと感心させられた。

 とはいえ、平成初期にはまだ、アイドルといえば「ソロ」だったものだ。のちのAKB・坂道系にも影響を与えた東京パフォーマンスドールのような大人数の「グループ」はあくまで傍流扱いだった。

 平成9年には、広末涼子が歌手デビュー。この年の『紅白』にも出場した。2年後に初のコンサートを開いたあと、大学進学などを理由に歌手活動からフェードアウトしていったが「ひとりで歌うアイドル」の魅力を再認識させた。

 しかし「ソロ」と「グループ」の関係性が逆転し始めるのが、じつは広末のデビュー年だった。テレビ番組『ASAYAN』がオーディションを行ない、合格者と落選組5人がデビュー。平家みちよとモーニング娘。である。この対決は完全に後者が勝利し、これを機に、ハロープロジェクトはモー娘。の増員やらユニットの増殖といった戦略を成功させていく。さらに、卒業による新陳代謝のシステムは、ソロには真似のできない延命策となった。好みの多様化にも飽きっぽさにも本体の老化にも対応できるこれらの手法は、AKB・坂道系にも受け継がれることに。こうして「アイドル=グループ」という時代が到来するのだ。

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あややの登場

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