5日には非公開で地元クラブのアルワハダと練習試合を行い(南野拓実の2得点、原口元気の1得点で3-0の勝利)、センターバックが本職の冨安健洋をボランチで起用し、前半は柴崎岳と、後半は青山敏弘との組み合わせをテストしたとみられる。森保監督も「みなさんの想像というか、もう分かってると思いますけど」と暗に認めており、「チームとしてもそういう準備ができてよかった」と語った。

 ただ、アビスパ福岡時代にボランチを務めていたとはいえ、冨安もセンターバックの1人として重要な戦力であることから、ボランチの選択肢は有事の備えと考えられる。やはり、基本的には柴崎、遠藤航、青山の本職3人で回し、彼らに何かあった時や、特に空中戦に強いトップ下の選手が相手にいるなど、特殊な状況でのオプションになるのではないか。もちろん、本当に緊急事態となれば、サイドハーフが本職の原口やセンターバックの大黒柱である吉田麻也のボランチ起用も可能か不可能かと言われれば可能だが、そうなればまさに急を要する事態と言えよう。

 国内合宿の最終日に合流した遠藤が風邪をひき、本格的な練習参加がトルクメニスタン戦の3日前までずれ込んだ。「ゲーム形式のトレーニングをやっていけばすぐに戻るかな」と遠藤は語るが、そういった状況を考えれば初戦は柴崎と青山がボランチコンビを組むはずだ。いずれにしても「3人でも回せると思うし、他にもやれる選手もいるので、そんなに心配していない」と遠藤。そのコメントは頼もしいが、ケガなどが起きた途端に台所事情が苦しくなるのは明らかだ。

 2018年のロシアワールドカップを主力として経験した柴崎は「僕個人としては全試合に出て、やるつもりでいるので、そのぐらいの決意と自信と責任感を持ってます」と前置きしながら「本当にケガと体調は気をつけて調整したい」と気を引き締めた。その上で「1人で全試合やりたいとは言いつつも、そういった経験の中で、戦力として誰が出てもという部分のチーム力は必要だと思う」と語る。

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最大7試合をどう切り抜けるか