毎朝、チビの保育園への持ち物を揃えて達成感。朝食を作って達成感。食べさせて片付けて達成感。布団を干して達成感。掃除機をかけて達成感。

 すると、どうだろう。

 一つの小さな達成感が、さらなる達成感を求めて行動するためのスイッチとなる、ポジティブな連鎖が起こり始めた。

 タスクを消化すればするほど、やる気が高まるのである(ただし、風邪をひいたり台風がきたり歯が痛くなったりしただけでスイッチオフしてしまうが)。

 タスクを消化することは、「気持ちがいいことだ」と脳が記憶したようだ。

 そうなると恐ろしいことに、ここにきて「もっと詰め込めるんじゃないか?」と思い始めた。

 最初に気がいったのは、料理の達成感を高めること。

 白出汁のビンを取り出してふと、「自分で出汁を取ってみようかな」と思い立ち、調べて実行。

 そしたらすごく簡単で美味しくて、昆布と鰹節で毎日出汁を取るように。

 そんな折に炊飯器が壊れた。

「ご飯て、鍋で炊けるよな?」

 で、やってみてハマる。

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40半ばにして気づいたこと