さらに今般、日本相撲協会理事会において、すべての親方は一門のいずれかに所属しなければならず、一門に所属しない親方は部屋を持つことができないという決定がなされたとのことですが、同時に私はいずれかの一門に入るための条件として、告発の内容は事実無根な理由に基づいてなされたものであると認めるようにとの要請を受け続けておりました。しかしながら、内閣府公益認定等委員会に提出した告発状は事実無根な理由に基づくものではございません。真実を曲げて告発は事実無根であると認めることは私にはできません。

 一方で、このままでは私はどの一門にも属することはできません。これでは貴乃花部屋に属する力士は相撲を続けることが困難になり、安心して鍛錬・精進することができません。

 このような状況において、断腸の思いではありますが、貴乃花部屋に所属しております力士、床山、及び世話人は全員継承者である千賀ノ浦部屋に所属先を変更させていただき、私貴乃花光司は年寄を引退させていただくことが最善の道であると苦渋の決断をするに至った次第です。

 皆様方におかれましては、私の弟子たちに変わらぬご厚情、ご声援をいただきますよう、師匠として最後のお願いを申し上げるものでございます。

*  *  *

 続いて記者との質疑応答があり、一問一答は以下の通り。

――告発状の話は真実であるが、協会からは事実無根とのことですが、有形無形の様々な指摘を受けたということですが、具体的に圧力ととらえていいのか。また、どのようなことを言われたのか。

 正式な通達の書類はございません。名前は控えさせていただきますが、役員の方から今場所の後半戦に入り、初めてそのような話を聞きました。先ほど述べた内容の通りです。

――場所中の後半に説明を受けたとのことですが、8月7日付けの協会の文書とは。

 直接言われたのは後半のことです。

――8月7日付けで文書があるのでしょうか。

 はい。その通りです。

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文書に書かれていたのは…