佐藤隆太 (c)朝日新聞社
佐藤隆太 (c)朝日新聞社

■昨年は映画2本、ドラマ5本に出演する多忙ぶり

 9月18日放送の「ノンストップ!」(フジテレビ系)に俳優の佐藤隆太(38)が出演し、当たり役となったドラマ「ROOKIES」(TBS系、2008年)の熱血教師・川藤幸一役を演じるまでのいきさつを語った。その熱い内容に、SNS上では「かっこいい~」「佐藤隆太さんらしい!」などの声があがり、話題となった。

 小学校から高校まで野球をやっていたという佐藤。高校3年生のときに「週刊少年ジャンプ」(集英社)で漫画「ROOKIES」の連載がスタート。卒業後は役者をやりたいと思っていたという佐藤はこの漫画を読み、川藤の役をいつか自分が演じたいと思うようになったという。

 そして役者となり、佐藤は“その思い”を行動へと移す。原作者の森田まさのり氏に手紙を送ったというのだ。その思いが伝わり、ついに森田氏との面会が実現。「いつか川藤を演じられたらなという夢があります」と直談判し、森田の口から「隆太君が川藤に見えてきた」という言葉をもらうことに成功したという。5年後、佐藤の夢は現実のものとなり、あのハマり役を手にしたのだ。

「デビュー以降、川藤のように熱い役やまっすぐな好青年役のような、『熱血漢・いい人・真面目』な役柄が多かった佐藤さんですが、30代後半に入ると役の幅を広げてきました。DVの加害者、麻薬で荒稼ぎする中国マフィア、陰のある青年など、どれもなかなか迫力がありました。今のドラマ界では、なくてはならない存在までに成長し、昨年は映画2本、ドラマ5本に出演し、その多忙ぶりが話題となったこともあります」(テレビ情報誌の編集者)

 世間のイメージはやはり、「いい人」というイメージが強い佐藤だが、共演者や役者仲間のエピソードからもそれが伝わってくる。

 ドラマ「弟の夫」(NHK BSプレミアム)で共演した元力士の把瑠都(33)は、佐藤のことをテレビ誌の取材で聞かれ、周りに気を使って腰が低く、スタッフもみんな「佐藤さんはいい人」と言っていたと絶賛した。また、親友で俳優の塚本高史(35)は、バラエティー番組にVTR出演した際、「いつでも明るいし、優しすぎる熱さみたいなものがある」とし、「基本いい人なんですよ」と佐藤の人柄を評した。さらに、失礼な態度のスタッフに対してキレたときも敬語であったことも暴露していた。

 時には、いい人過ぎて、逆に異常とも映る行動をとることも……。

「過去にバラエティー番組で明かしていたのですが、佐藤さん家族がレストランで外食をしていた時、別のテーブルに座っていたお客さんが佐藤さん一家を隠し撮りしたそうなんです。それに気づいた佐藤さんがSNSをチェックすると、まさにその写真がネット上にアップされていたそう。子どもの顔も晒されていたため、注意に行くと相手はまだ学生だった。相手が丁重に謝罪をしてきたという理由から佐藤さんが、なんとそのグループの会計をすべて支払ったというんです。どれだけいい人なんだと思いますよね」(同)

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高梨歩

高梨歩

女性ファッション誌の編集者など経てフリーライターに。芸能やファッション、海外セレブ、育児関連まで、幅広いジャンルを手掛ける。活動歴は約20年。相撲フリークの一面も。

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遠くを見る冷たい目はむしろ悪役向きか