大リーグ、「カード内蔵」特製リストバンドが捕手を救う? ルール変更で生まれた工夫 (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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大リーグ、「カード内蔵」特製リストバンドが捕手を救う? ルール変更で生まれた工夫

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杉山貴宏dot.
リストバンドがメジャーの捕手の助けになる!? (c)朝日新聞社

リストバンドがメジャーの捕手の助けになる!? (c)朝日新聞社

 昨オフのメジャーリーグで投球間の制限時間を設けるか否かという「ピッチクロック論争」が起こっていたことをご存じだろうか。これはMLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーが力を入れている試合時間短縮の方針に沿った提案だったが、選手会側が激しく抵抗したため頓挫した。

 だが、代案としていくつかのルール変更は導入されており、中でも試合展開に大きく影響しそうなのが「投手交代以外での選手・コーチらのマウンドへ集まる回数の制限」だ。

 簡単に説明すると、9回までにコーチらがマウンドへ行ける回数は6回までに制限、延長戦になれば1イニングごとに1回ずつ機会が増えていくというもの。これによりピンチの時に選手らが投手に間を取らせるために集まることが頻繁にできなくなったが、より深刻なのは捕手の負担が増えたことだ。

 バッテリーはサイン盗みにあうことを避けるために試合中にサインを切り替えているのだが、この切り替えを捕手から投手に伝えるのが難しくなってしまったからだ。また対戦打者の傾向などを投手と捕手が情報交換することもしづらくなった。

 ちなみに『USAトゥデイ』紙によると、1シーズンに1度でも登板した投手のリーグ全体の総数は1997年で534人だったが、2007年は666人に増加。そして2017年は755人にまで膨れ上がっている。特に昨年からは故障者リスト入りする期間が15日から10日に短縮されたため、ベンチ入りする選手の入れ替えがこれまでより短いスパンで起こるようになった。捕手がほぼ面識のないマイナー上がりの新人投手と組む機会も増えたということだ。

 先発投手が頼りないチームは必然的にリリーフ投手を毎試合多めに使うことになるが、登板する投手の数が増えれば増えるほど、彼らの特徴を把握してサインを出さなければならない捕手が扱うデータ量も増えていく。コミュニケーションの齟齬が生じた場合にマウンドへ行ってサインなどを再確認して問題を解消する手段も制限されると、捕手としては厳しいものがあるのは自明の理と言っていい。



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