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平昌冬季パラリンピックが閉幕した。日本勢が獲得したメダルは計10個(金3、銀4、銅3)で、「前回ソチ大会を超える7個以上」という目標は達成。だが大日方(おびなた)邦子団長は「世界との差を痛感した」と話すなど、課題も多く見えた。2020年の東京大会に向けて、「テレビに問題がある」とお笑い芸人のカンニング竹山さんは考える。
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平昌パラリンピックはテレビでなかなか中継されていなかったので、僕はNHKのアプリや「gorin.jp」という民放の動画配信サイトで、自分が見られる時間にライブ観戦していました。
見ているとね、座位のスキーでもアイスホッケーでも、そのスタイルに違和感が無くなってくるんですよね。もともとそういうスポーツに見えてくる。
今回初めて見た競技で驚いたのは、アルペンスキーの滑降視覚障がい。あれって、2人で滑るんですね。前の人がガイドで、選手を音と無線で誘導するんだそうです。障害があるとか無いとかじゃなくて、人間ってやろうと思えばここまでできるんだなって思いました。
以前、視覚障害でスキーをやっていた女の子に取材したことがあって、「滑るの怖くないの?」って聞いたことがあるんです。そしたらその子は「目が見えたことがないので、怖いという感覚はありません」って言っていました。ああ、それが普通の感覚なんだなと思ったんですよね。
パラリンピックの開催期間って10日間で、オリンピックよりも短いし中継も少ないから、予選から本戦まで応援するってことがなかなかできない。だから視聴者も盛り上がれない。これって純粋にもったいないと思うんですよ。
問題はテレビで放送しないってことなんですよ! 同じ金メダルでも、オリンピックならトップニュースなのに、パラだと番組の中でちょっとやっているだけ。民放の中でも、障害者が頑張っている姿を特番で紹介しているような局もトップニュースにしない。「何やってんだ!」って話なんですよ。あなたたち、専門でしょう!?って。