人気サッカー漫画の「キャプテン翼」が、今年の4月からテレビ東京系で新たにアニメ放送されることが発表されている。1981年に週刊少年ジャンプで連載がスタートした作品はサッカー界に大きな影響を与え、サッカー人口の増加に大きく寄与してきた。
しかし、その影響は日本だけにとどまっているものではない。現地で読みやすい人名の「オリベル」などとアレンジされながら世界各国で“活躍”する大空翼は、世界に名だたるサッカー選手たちをも虜にしてきた。
Jリーグでプレーする選手では、昨年にヴィッセル神戸のルーカス・ポドルスキが登場キャラクターである翼くんと日向小次郎のイラストが入ったスパイクを着用していたことが話題を呼んだ。このように日本での人気にとどまらないことについて、日本代表の主将を務める長谷部誠はドイツ移籍後に「誰もがキャプテン翼を知っていて驚いた」と話したことがある。ここでは、そうした名手たちが過去にコメントしたことのあるエピソードを紹介してみたい。
翼くんには多くの「必殺シュート」があるが、そのひとつが「オーバーヘッドキック」だろう。天高くジャンプした翼くんは、空中で1回転するような勢いでボールを捉えると、地面にたたきつけるような強烈なシュートを放つ。元イタリア代表FWフランチェスコ・トッティも、そのオーバーヘッドに魅了されたひとりだ。しかし、イタリア代表での合宿中にオーバーヘッドを連発していたトッティは、当時のキャプテンであるパオロ・マルディーニに苦言を呈されてしまう。その言葉は「翼くんのマネをしているんじゃない」というものだったという。
また、同時期にイタリア代表で活躍したアレッサンドロ・デルピエロもまた熱心なファンとして知られる。デルピエロは「日向小次郎が好きなんだ」と、小学生時代からのライバルであるストライカーの名前を挙げると、「だから、僕は子供のころに半袖をまくってプレーしていたんだよ」と、ユニフォームの着こなしでそのシンパシーを示していたのだそうだ。