<問題点3>しまうためのステップが増えて「面倒くさい」

 物を探す時は、必要なので結構がんばって探します。でもしまう時は「場所が分らない」としまえない。たとえ場所が分っていても「しまう手間が多い」ほど、出しっぱなしになってしまいます。

 お子さんの五月人形や、クリスマスツリーなどがついつい箱にしまったまま押し入れに戻していない、なんて経験ありませんか? 爪切りが結構な頻度でリビングのテーブルの上に置きっぱなしになっていたりしませんか?

 隠す収納では、爪切りなどの小物は扉の中の引き出しの中の小物入れの中で、さらにその小物入れのフタを開けて片付ける……なんて事になってしまい、しまうためのステップが増えるのです。

■適度に隠さない収納こそ、家族の自立をうながす!

 隠す収納が家族にとってハードルが高い理由がわかったでしょうか。とはいえ、なんでもかんでもオープンにすればいいってものでもありません。家族にとってもわかりやすくなるための、適度に隠さない収納にもコツがあります!

<収納のコツ1>隠す場所とオープンな場所のメリハリをつける

 隠す収納が全部ダメ!というわけではありません。メリハリが大切。見えてもいい場所、使用頻度が高い場所などはなるべくオープンに近づける。使用頻度が低かったり、どうしても人から見られたくない物はちゃんと隠すといいでしょう。

 例えば、小物や文房具など散らかりやすい物であれば、2アクション(扉を開けて、引き出しを開けるなど)で取れるようにする。衣類などであれば、理想は1アクション以内です。クローゼットの扉を閉めるのが面倒くさくて、開けっ放しになっていませんか? そんなときは、クローゼットの扉を無くすだけで、出し入れは思った以上に楽ちんになりますよ。

<収納のコツ2>「出しやすさ」よりも「しまいやすさ」を考える!

 オープンな収納の最大のメリットは、しまう時の心理的なハードルが下がることです。子どものオモチャなどは特にそうで、子どもは遊びたいのでオモチャはいろんな場所から引っ張り出します。でも、それを元に戻すのが難しい。

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「夫は子どもと同じ」という意識の落とし穴