「保育園ではお片づけしてるみたいなのに、家ではしない」という悩みもよく聞きます。その原因は、圧倒的にしまいにくいからです。

 カラーボックスの中に入れるインナーボックスはハーフサイズにする。収納ボックスをキチキチに並べない。などを意識しましょう。

■家事は「教える」んじゃない!「ルールを共につくる」のだ!

 家事や育児が苦手なのは、決してパートナーとして劣っているわけではありません。

 よく言う「洗濯物のたたみ方が違う」という問題。これも「わたしと違う」というだけのことです。よりシワにならず、合理的なたたみ方があるなら、わが家のルールとして一緒に決めればいいんです。

「夫に家事を教えるのは子どもと同じ」なんて言われますが、そういった気持ちがうっすらでも見えたとたん、夫から自立性が失われます。思考停止状態になるのです。なぜなら、夫の目的が「家事育児」から「妻のゴキゲントリ」になるから。
 やってほしいのは、ゴキゲントリじゃないですよね? 夫は子どもじゃない。対等なパートナーとしての関係を築いていきましょう。

■変えるのは「夫」より「仕組み」

 家族の自立は意識付けよりも、仕組みを変えたほうが早くて楽ちん。「どうせわたしがやるんだから、わたしのやりやすいように」と自分目線だけで考えるよりも、「こうすれば家族の誰でもわかるはず」という家事や収納の透明化を意識してみましょう。

 もちろん、勝手にイメージするだけではダメ。ちゃんと透明化できているかどうかを家族で一緒に考えるのが成功の秘訣です!

(文/三木智有)

三木智有(みき・ともあり)/NPO法人tadaima!代表・家事シェア研究家・子育て家庭のモヨウ替えコンサルタント。2011年に“ただいま!”と帰りたくなる家庭で溢れた社会の実現を目指し、家事シェアを広める活動を開始。元インテリアコーディネーターの経験を活かした、子育て家庭のモヨウ替えを年間100件以上行う