九州場所での幕内力士42人のうちモンゴル出身の力士は9人で、約2割を占める。所属する部屋が違う力士が、出身の国が同じだからといって必要以上に親睦を深めることは、他の力士の成績に影響が出かねない。

 ただ、協会に報告をする前に警察に被害届を出し、騒動が拡大し続けている状況に、貴乃花親方を批判する声もある。別の親方はこう話す。

「問題は、相撲協会と貴乃花親方の両方にある。しかし、被害者は貴ノ岩であり貴乃花親方。相撲協会が貴乃花親方を悪者にすると、貴乃花親方は態度を硬化させるだけだ」

 モンゴル人力士に限らず、力士同士の馴れ合いはこれまでも繰り返し問題になってきた。暴行事件に端を発して、現在の角界にメスを入れようとする貴乃花親方の“乱”の行方は、ますます見通せなくなっている。(AERA dot.編集部)