ハリルJに新たな可能性? 乾貴士、「最低の試合」でも輝いたクオリティー (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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ハリルJに新たな可能性? 乾貴士、「最低の試合」でも輝いたクオリティー

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河治良幸dot.
ハイチ戦で印象的なプレーを見せた乾。(写真:Getty Images)

ハイチ戦で印象的なプレーを見せた乾。(写真:Getty Images)

 このシーンで注目したいのは一度やりかけたプレーを止めて、すぐ別の選択肢に切り替えて実行できる瞬時の判断力だ。もしかしたら、はじめから狙いは小林へのパスで、杉本に出そうとしたのがフェイクかもしれない。いずれにしても複数の選択肢を持ちながら、相手に分かりにくい形で効果的なプレーを決断できるということを示すシーンだった。

【前半17分】
 2点目のゴールに絡んだシーンだが、乾が常に狙いとしてあげる、左サイドからゴールの右側への飛び出しが、ゴール前に決定的なスペースを生み出した。遠藤の縦パスを杉本が手前に引きながら受けると、左サイドから乾が走り込む。

 杉本のバックパスを中盤の位置で受けた酒井高徳が乾にパス。乾はそのまま右ワイドに流れながら浅野にボールを預け、杉本を経由して左のスペースを飛び出した倉田がシュートし、GKが弾いたリバウンドを杉本がゴールに流し込んだ。

 乾と言うと高度なテクニックを駆使した細かいプレーをイメージしがちだが、ボールを持っていない時はこうしたダイナミックな動き出しでボールに絡み、スペースを生むプレーも得意としている。そのスペースを使ってシュートに持ち込んだ倉田、最後にゴールを決めた杉本も見事だが、乾の動きがなければまず生まれなかったゴールだ。

【前半27分】
 ここで3点目が決まっていれば試合は大きく違っていたという結果的に残念なシーンとなったが、右にポジションを変えていた乾が酒井高徳のオーバーラップを引き出した動きは今後の日本代表の攻撃を見ていく上で非常に参考になる。

 後方に引いた遠藤が左の長友から斜め後ろのパスを受けた瞬間、右サイドの前線にいた乾は静止状態からいきなりダッシュして縦のボールを受けるモーションを取る。それと同時に酒井高徳が乾のいた前のスペースに走り、ロングパスを受けた。

 ここはサノンという相手の選手が素早く気付き、ダッシュで酒井高徳の動きに付いていったことで一発では大きなチャンスにはならなかった。しかし、そこから酒井高徳が小林につなぐと、乾は前方から手前に引く動きで小林からパスを受け、タメを作ってから今度は左を駆け上がる長友に展開。クロスから杉本が放った惜しいヘッドを演出した。


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