AERAdot.5周年リニューアルを記念する対談で、日本のエンターテイメントについて語り合った鈴木おさむさん(右)とHIKAKINさん(撮影/写真部・大野洋介)
AERAdot.5周年リニューアルを記念する対談で、日本のエンターテイメントについて語り合った鈴木おさむさん(右)とHIKAKINさん(撮影/写真部・大野洋介)
鈴木おさむ/放送作家。1972年生まれ。高校時代に放送作家を志し、19歳で放送作家デビュー。多数の人気バラエティーの構成を手掛けるほか、映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍(撮影/写真部・大野洋介)
鈴木おさむ/放送作家。1972年生まれ。高校時代に放送作家を志し、19歳で放送作家デビュー。多数の人気バラエティーの構成を手掛けるほか、映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍(撮影/写真部・大野洋介)
HIKAKIN/YouTuber。1989年生まれ。高校生のころからYouTubeに動画を投稿し、高校卒業後に上京。2010年に投稿した動画「Super Mario Beatbox」が日本国内月間アクセス1位に。11年、フジテレビのアカペラ甲子園「ハモネプボイパリーグ」で優勝。同年12月にチャンネル登録者数日本一に。13年にはエアロスミスと共演を果たす(撮影/写真部・大野洋介)
HIKAKIN/YouTuber。1989年生まれ。高校生のころからYouTubeに動画を投稿し、高校卒業後に上京。2010年に投稿した動画「Super Mario Beatbox」が日本国内月間アクセス1位に。11年、フジテレビのアカペラ甲子園「ハモネプボイパリーグ」で優勝。同年12月にチャンネル登録者数日本一に。13年にはエアロスミスと共演を果たす(撮影/写真部・大野洋介)

 いま10代、20代の若者に圧倒的な人気を誇るYouTuber・HIKAKIN(ヒカキン)。彼の人生の転機には何があったのか。なぜ、若者はYouTuberに魅力を感じるのか。放送作家・鈴木おさむが斬り込む。

* * *
鈴木おさむ(以下、鈴木):HIKAKINさんはおいくつですか。

HIKAKIN(以下、HI):28歳で、平成元年生まれです。

鈴木:平成元年!

HI:「平成生まれ」と言うとビックリされ続けてきました(笑)。でも、最近のタレントさんは2000年生まれもいます。僕は89年生まれなので、ようやく普通に扱われるようになりました。

鈴木:今の中高生は、僕らの世代がとんねるずさんやダウンタウンさんのテレビ番組を見ていたのと同じような感覚で、YouTubeを見ていますよね。

HI:テレビ出演した時に、ココリコの田中直樹さんや杉浦太陽さんが、息子が大ファンだと言ってくれました。

鈴木:うちの子どもは、1歳ぐらいまでEテレを見てたんです。それが、スマートテレビにテレビを変えたら、電源を入れたらメニュー画面が出てきて、地上波が出ないんです。うちの奥さんは「使いづらい!」とキレてたんですけど、よく考えると「これは便利かも」と思った。メニュー画面でYouTubeに合わせると「きかんしゃトーマス」の映像が毎週アップされている。子どもも喜んで見ていて、そのうち、HIKAKINさんがアップしているゲーム実況動画の「青鬼」を見るようになった。それで子どもがある日突然「ヒカキーン」って。生まれて始めて覚えた芸能人の名前が「HIKAKIN」なんです(笑)。

HI:嬉しいですね。最近ではAbemaTV(無料のインターネットテレビ局)を見ても、テレビタレントとYouTuberがしょっちゅうコラボしてますよね。

鈴木:ちょっと前に、タカアンドトシさんのライブで打ち上げがあって、オリエンタルラジオの中田敦彦さんが熱弁してたんです。「フィッシャーズって知ってますか?」って。当時は僕も知りませんでした。その時に中田さんは「自分のライバルはフィッシャーズだ」って言ったんです。

HI:それはすごいですね。

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