HI:スキーのジャンプをやってました。小3から高3までは、それしかやってなかったです。

鈴木:小3からスキーのジャンプをやるんですか!?

HI:小3でジャンプを選ぶのは学年に1人ぐらいですけど、やんちゃだったんでしょうね。

鈴木:怖くなかったんですか?

HI:怖いです。最初は特に。はじめはジャンプ台から降りるだけで、飛んでも20メートルぐらい。でも高3の時には100メートルぐらい飛んでました。中学生まではオリンピックのメダリストを目指してましたが、自分自身でトップレベルの選手との力の差があるのも中3ぐらいでわかっていました。推薦で大学に入ることもできたのですが、それだと4年間はスキー漬けになる。それで高3で区切りをつけてやめました。

鈴木:それで東京に出てきたんですか?

HI:高校宛に求人が来ていた上野のあたりのスーパーに就職しました。

鈴木:その頃からビートボックス(声だけでドラムやスクラッチ音などを奏でる技術)をやりたかったんですか?

HI:はい。小6ぐらいからスキーの練習の合間にビートボックスをやってたんです。きっかけは、「ハモネプリーグ」(フジテレビ系)を見て、母親に「なにこれ!」と言ったのを覚えてます。それからテープレコーダーに音を録音して遊んでたんですよね。高2ぐらいから動画も投稿してました。

鈴木:動画投稿はビートボックスから始まったんですね。

HI:当時動画では一言もしゃべらなかったです(笑)。アクセスもほとんど海外。スーパーで勤務しながら投稿を続けていたんですけど、2010年にスーパーマリオの音楽をビートボックスでやったんです。それが信じられないぐらいバズったんです

鈴木:どれぐらい再生回数が跳ねたんですか?

HI:1日で20万再生ぐらい。今だと普通なんですけど、当時はAKB48総選挙と同じぐらいのレベルでした。それまでは1年かけて10万とか20万再生だったのが、コメントが何千もついて。勤務中のスーパーでスマホを見ながら震えてました。

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