麗華さん:私自身、男友達もすごく多いし、デートしたりする人は結構いるほうだと思うんですけど、もうそろそろ結婚してるかなって思ってた年頃なのに、うまくタイミングが合わなかったというか……。本命の人と出会えていないんですよね。それがどうしてなのか、ちょっとよくわからないんですけど。

しぎはら:なるほどね。ひとつ聞くけど、今まで付き合った人に、麗華さんのファッションについて、いつもどう言われてる?

麗華さん:洋服、ですか?

しぎはら:ええ。さっきも聞いたけど、私のところに来てくれたってことは、今のお洋服を変えたいって思ったきっかけがあったのよね。ヒアリングシートに「30代になったこともあって」と書いてあったけど、それは、自ら変えなきゃって思ったの?

麗華さん:あ、いえ。そうではなくて。今日みたいな服を着ていると、男の人には普通に「かわいい」とは言ってもらえてたんですけど、最近自分の年齢を言った時に、「え?」って言われることが、ちらほら出てきたんです。

しぎはら:そうね~。今のお洋服って結構、「20歳前後のかわいい女子」って感じだものね。年相応とは言えないわね。さっき、本命の人と出会えてないって言ってたじゃない。それって、今の服を選ぶ麗華さんの思考にも原因があるかもしれないわよ。

麗華さん:え! そうなんですか?

しぎはら:ええ。あのね、ハッキリ言うんだけど、今のお洋服だと、ちょっと軽い子なのかな? って誤解されそうなの。露出度も随分高めだし。

麗華さん:うーん。なんか、あのー、デートまではいくけど、その先にいけないというか。確かにそういうことは頻繁にあるかもしれないです。これまで、モテなくて困ったという経験はないんですけど、結婚対象として見てもらえたことがあんまりない気がして。……あと、実は、このまえ久しぶりに会った大学時代の友達に、服のことをちょっと言われたのが気になってるんです。

「麗華は女子大生のイメージのまま30になっちゃったね」

 って。最初は私、若く見られるし、ちょっと嫉妬かなって思ったんですけど、やっぱり何か含んだ言葉だったなと思って。そのあと、その友達の言葉が忘れられなくなったんです。それで今回、プロの方に客観的に見てほしいと思ったのもあります。

しぎはら:お友達の言ってること、的を射てると思うわよ。年を重ねても自分が好きなお洋服を着るのって素晴らしいと思うけれど、それで自分が誤解されてしまうと逆効果じゃない。結婚対象の女性に見られたいのよね? 

麗華さん:そうですね、やっぱりそうなりたいです。

しぎはら:だったら大人の女性として、もう少し落ち着いた雰囲気を出したほうが、男性のほうも結婚を意識できると思うの。麗華さん、今、お付き合いしてる方はいるの?

麗華さん:それはですね……。

 麗華さんは突然、口ごもり始めました。私はなんとなく予感しました。こういう女性の反応パターンに心当たりがあります。

麗華さん:あんまり他の人には言ってなくて。今回はプロのしぎはらさんだから言うんですけど、実は私、お付き合いしてる人はいるんですけど、その人が結婚できない人なので、このままでいいのかなって。どうしていいかわからないんです。

しぎはら:はっきり聞くけど、それって不倫

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