先発では、今季投手2冠の和田毅が左肘痛でCSファーストステージでの登板が絶望的。また、今季14勝8敗、防御率2.95の武田翔太は、日本ハムとのCSファイナルステージ初戦を見据えて“温存”する予定となっている。代わりに千賀滉大(今季12勝3敗、防御率2.61)、バンデンハーク(同7勝3敗、防御率3.84)、中田賢一(同7勝3敗、防御率3.01)の3人でロッテ打線を封じ込めるつもりだ。この決断は一体どう出るか。ただ、今季のロッテ戦の成績を見ると、千賀が7試合で4勝0敗、防御率2.36、バンデンハークも2試合で2勝0敗、防御率1.20の好相性(中田は対戦なし)。レギュラーシーズンでのパフォーマンスを継続できれば心配はない。

 打線では、柳田悠岐が起爆剤になれるかどうか。9月1日の西武戦で右手薬指を骨折し、10月3日の秋季教育リーグで約1カ月ぶりの実戦復帰を果たした。どこまでトップフォームに仕上げているかという疑問は残るが、今季のロッテ戦で打率.366、5本塁打、21打点の好相性を誇るだけに期待は大きい。ソフトバンクの今季の貯金29は、ロッテの貯金4を大きく上回っており、絶対に負ける訳にはいかない。

 過去のCSファーストステージでの勝ち上がりチームを振り返ると、パ・リーグでは2010年以降6年連続で3位チームが“下克上”に成功しており、ここだけを見ればロッテ有利となる。また、日程面に目を向けると、パ・リーグでは07年以降、初戦に勝利したチームすべてが勝ち上がっており、第1戦が大きなカギを握ることになるだろう。