スープでうまく水分をとり入れ、それを滞らせず出すのがポイント。豆だけでなく、かぼちゃも体内の余分な水を出す働きを持っているうえに胃腸を元気にしてくれるので、胃腸が弱い人やむくみやすい人におすすめです(週刊朝日ムック『正しく付き合う漢方2016』より/撮影:刑部友康)
スープでうまく水分をとり入れ、それを滞らせず出すのがポイント。豆だけでなく、かぼちゃも体内の余分な水を出す働きを持っているうえに胃腸を元気にしてくれるので、胃腸が弱い人やむくみやすい人におすすめです(週刊朝日ムック『正しく付き合う漢方2016』より/撮影:刑部友康)
薬膳料理研究家・国際中医師・国際注意薬膳師の新開ミヤ子先生(週刊朝日ムック『正しく付き合う漢方2016』より/撮影:刑部友康)
薬膳料理研究家・国際中医師・国際注意薬膳師の新開ミヤ子先生(週刊朝日ムック『正しく付き合う漢方2016』より/撮影:刑部友康)

 旬のものをおいしくいただきながら、からだと心を整える「薬膳」。病気を予防したり自然治癒力を高めたりするための知恵がいっぱい詰まっています。

 間もなくやってくる梅雨の季節は、からだも気分も重くなりがち。大事なのは、湿気による余分な水を体内にためこまないようにすることです。食べ物によって胃腸をケアしながら体内除湿を心がけ、利尿と発汗を促しましょう。むくみやすい人も、水分を出す力が不足しているので同様。冷たいもののとりすぎにも注意です。

 では、梅雨におススメの食材は何でしょうか?

【梅雨にオススメの食材】
◎湿気を取り除く食材
豆類(枝豆、グリーンピース、そら豆、大豆、さやいんげん、スナップエンドウ、緑豆など)、とうもろこし、かぼちゃ、大麦、ハト麦、昆布
◎利尿を促す食材
あさり、しじみ、セリ、セロリ、とうもろこしのヒゲ、白菜、もやし、レタス、きゅうり、冬瓜、すいか、小豆、緑茶
◎発汗を促す食材
しそ、しょうが、ねぎ

 特に豆類は胃腸の機能を高めながら、体内の余分な水分の排泄を促す働きがあり、体内除湿に効果的です。そこで、そら豆を使った、むくみを取るポタージュの作り方を紹介します。

■「むくみ対策に」そら豆のポタージュ

【材料…4人分】
冷凍そら豆…400グラム(薄皮つき)
玉ねぎ(中玉)…1個
サラダ油…小さじ1
酒…大さじ1
野菜ブイヨン…4カップ
塩…適宜
こしょう…少々

【作り方】
(1)冷凍そら豆は熱湯でさっと茹でて薄皮を取る。玉ねぎはみじん切りにする。

(2)フライパンに油を熱し、玉ねぎを加え油がなじんだら塩少々と酒を加えてふたをし、約3~4分蒸し炒めにして玉ねぎの甘みを引き出す。

(3)鍋にそら豆と(2)を入れて野菜ブイヨンを半分加え、ハンドミキサーでなめらかにする(ハンドミキサーがなければフードプロセッサー、ミキサーでなめらかにして鍋に入れる)。残り半分のブイヨンを入れ、中火にかけて塩、こしょうで味を調える。器に盛りお好みでそら豆を飾る。

※週刊朝日ムック『正しく付き合う漢方2016』より抜粋

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http://publications.asahi.com/news/598.shtml