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“避妊の仕方”だけでなく“正しい妊娠の仕方”の教育を 

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 「赤ちゃんの日」でもある10月10日、東京・下北沢の本屋B&Bでトークイベント「吉村泰典×細川モモ“今日からはじめる妊活”」が行われた。「妊活」とは、妊娠するためにカップルが積極的に活動すること。基礎体温をつける、食生活を改善する、また病院に行って検査や不妊治療を受けることなどを指す。日本産婦人科学会理事長の吉村泰典さんと、ミス・ユニバース・ジャパンのオフィシャルトレーナーでもある栄養コンサルタントの細川モモさんがゲストとして参加した。

 実は、日本の教育体系では、「避妊の仕方」や「性感染症」に関しては教育を受けるものの、「妊娠の仕方」「妊娠のメカニズム」については、諸外国に比べて十分に教育されていない。正しい知識を知らないまま、なんとなく「出産」を後回しにしてしまったり、「正しい妊活」に取り組めなかったりする。

 吉村氏は、「ヨーロッパ諸国では、月経が始まると母親が娘を産婦人科に連れていき、月経の仕組みや妊娠についてのレクチャーを受けさせる。けれど、日本ではそういったことはなく、お赤飯を炊いてお祝いするだけ。EU諸国やアメリカやオーストラリアが加盟するOECD(経済協力開発機構)の国でも、妊娠に関する教育をしないのは日本だけといっても過言ではない」と指摘する。

 同イベントは1時限目、2時限目、3時限目に分かれて行われ、1時限目のテーマ「数字で見る妊活」では、ミキハウスが会員に行った「妊活アンケート」調査を発表した。それによれば、「過去2年間の中で実際に妊活をしたことがある」と回答した女性は69.4%と約7割、「妊活を始めた年齢」の平均年齢は「35.7歳」、「妊活を始めてから妊娠するまでの期間」は平均で15ヶ月という結果に。「妊娠するまでの期間が平均15ヶ月というのは、かなり時間がかかっている。20代前半までなら5.5ヶ月くらい。これは平均年齢が高めなことが関係している」(吉村氏)

 2時限目では、「妊活をするにはまず何から始めたらいいのか」が議題となり、細川氏は「妊活のゴールは、ただ妊娠すればいいのではなく、元気で健康な赤ちゃんを産むこと」とし、「妊娠前から体脂肪・筋肉量を適正にしていることが大切。妊娠してから筋肉をつけるような運動は難しいので、普段から適度な運動、食事バランスなどのからだ作りに気をつけ、過度なダイエットは避けるべき」と説明した。具体的には、妊娠前の女性の体脂肪は22%以上が理想で、体脂肪が17%を下回ると、排卵が止まってしまう人が半数以上もいるという。最近のマラソンブームで、体脂肪を落とす若い女性が多いが、妊娠したければいたずらに体脂肪を落とさない方が良いとも。

 最後の質疑応答で、吉村氏は「女性が妊娠しやすい環境と子育てをしながら仕事をできる社会を作ることが本当に大切。社会、企業が変わり、男性が意識を変えることが必要」と話し、イベントを締め括った。
 
 妊娠し、健やかな子どもを生むための「妊活」。女性は妊娠しやすい自分のからだづくり、男性は出産・育児時の女性に対し、いかに協力できる体制を整えられるかが鍵となる。


【関連リンク】
ミキハウス 出産準備サイト
http://baby.mikihouse.co.jp/


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