たとえば、体内におけるカフェインの半減期が8時間だとしよう。その場合、200ミリグラムのカフェイン(普通のコーヒー1、2杯ぶんに相当)を摂取したら、8時間後もその半分(100ミリグラム)は体内に影響を及ぼすことになる。さらに8時間後でも50ミリグラム、さらに8時間後でも25ミリグラムが体内で作用する。寝る6時間前に摂取したカフェインですら睡眠を阻害した理由はこれにあったのだ。

●コーヒーと上手に付き合う方法

 カフェインは身体に強い影響を与える刺激物であり、元気の源として大事に扱えば、ちゃんとそうなってくれる。ただし、カフェインの恩恵に最大限あずかりたいなら、体内に残留しない頻度で摂取するよう身体を慣らす必要がある。ここからは、カフェインを味方につける方法に話を移そう。

・コーヒーは午後2時まで

 カフェインを身体に入れる「門限」を決めよう。寝るときは、体内からカフェインがほぼなくなった状態でないといけない。お勧めの時間は午後2時。カフェインに敏感な人はもっと早くてもいい。心配なら、カフェインは一切とらないほうが賢明かもしれない。

・午前中のカフェインは身体のリズムを整える

 カフェインによって分泌される睡眠阻害ホルモン――コルチゾールは日中の生体リズムを整えるうえで重要な役割を果たすこともある。コルチゾールは本来、日中にたくさん生成され、夜になるとほとんど生成されないホルモンだ。日中の生成量が下がった、生成サイクルが完全に逆転したという人は、カフェインのとり方に気を配ることで本来のサイクルに戻りやすくなる。