第1313回 母を唯一看取ってくれた もも 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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第1313回 母を唯一看取ってくれた もも

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 初めて飼ったシーズーのぬぅが乳腺腫瘍にかかり、12歳で亡くなってから7カ月後のこと。夫が「犬を見に行こう」と言いました。また犬を飼うなんてとんでもないと思ったのですが、夫がインターネットで見つけた、京都在住のブリーダーさん宅に伺うと、生後2カ月の小さな4姉妹のシーズーがいました。

 他の犬は無反応でしたが、1匹だけ私たちに近づいてきて、興味深そうにくんくんと匂いを嗅いだりしました。それがもも(写真、雌)です。「何か縁があるのかもしれない」と思い、結局、家に連れ帰ってきたのです。

 ももは本当に穏やかな性格で人懐っこく、みんなから「かわいい」と言われています。私もよそのどの犬よりもかわいくて賢いと思っています(笑)。当時、私の母も一緒に住んでいたのですが、母ももものことをかわいがっていました。

 ももが4歳の時のこと。夫と外出中に、思いがけず母が倒れて亡くなってしまいました。「ただいま~」と帰った時、真っ先に玄関に来るももが、この日は来ません。何かあったのかと思って家の中に入ると、母の横に座るももが、私たちを見て、小さく尻尾を振ったのです。

 ももがずっと母のそばにいてくれたのかはわかりません。でも、もものことが大好きだった母を唯一看取ってくれたのはもも。一緒にいてくれてありがとうと、今でも感謝しています。

 9年前に夫が退職後、夫婦で何度か旅行に行ったのですが、慣れない環境のペットホテルで寂しい思いをさせたくない!ということで、不在時は娘か息子を呼び寄せて世話を頼んでいます。でも、そんなももも、もう14歳。留守番させて旅行するよりも、ももと一緒に家で過ごす時間がいとおしく、これからも大切にしたいと思っています。

(吉川美保子さん 兵庫県/70歳/主婦)

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(更新 2019/2/22 )


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