うつぼの顔はナゼ怖い? 犬の食べ物の好みはいつ決まる? AERA with Kids編集部に子どもたちから集まった動物・生き物の疑問について、『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)監修でおなじみの動物学者・今泉忠明先生に聞きました。

MENU 「やさしい」うつぼはいる? トンボを捕まえるのが好きでいられなくなった… 犬の食の好みはいつどうやって決まるの? うちの文鳥は怒りっぽい。なぜ?

「やさしい」うつぼはいる?

Q.うつぼの顔や態度は怖いですが、性格も怖いですか?やさしいうつぼはいますか?

A.確かにウツボは見た目がグロテスクで、鋭い歯を持つため「海のギャング」と呼ばれ、怖がられることがあります。しかし、実際には臆病で優しい性格を持つ生物です。たとえばかわいらしいレッサーパンダだって攻撃を受けたり、不用意に近づいたら噛みついたりしてきます。どんな動物も基本的には温厚で優しい性格です。飼育の観察でも、ウツボは他の魚を襲うことはなく、むしろ弱っている魚を気遣う様子も見られるといいます。このように、見た目とは裏腹にやさしい性格を持つウツボもいるということです。

 怖いとか優しいというのは、その人が感じていることです。ウツボを研究している人は毎日ウツボを見ていますから、怖いというよりも可愛いと思っているでしょう。まず大切なのは人間が“見た目で決めつけない”ことですね。

トンボを捕まえるのが好きでいられなくなった…

Q.昔はトンボを捕まえるのが大好きだったけれど最近はあまり楽しくなくなってしまいました。ずっと好きでいられないのはなぜですか?

A.昔はトンボを捕まえるのが大好きだったのに、最近はあまり楽しくなくなってしまった理由には、いくつかの要因が考えられます。

1) 自然との接触の減少

・自然環境の変化: 都市化の進展により、自然が減少し、昆虫が少なくなっていることが一因です。昔のように自然の中で遊ぶ機会が減ると、トンボを捕まえる楽しさも減少します。

2)生活スタイルの変化

・生活環境の変化: 子供の頃は夏休みに毎日トンボを捕まえることができましたが、大人になってからは時間が取れなくなったり、生活スタイルが変わったりすることがあります。

3)興味の移り変わり

・新しい興味の発見: 人間は成長するにつれて新しい興味や趣味を見つけることがあります。昔はトンボを捕まえるのが楽しかったとしても、他のことに興味が移った可能性があります。

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今泉忠明
動物学者 今泉忠明
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