【ビルボード 2021年上半期HOT Albums】SixTONES『1ST』が総合首位 YOASOBI『THE BOOK』が続く(コメントあり)
【ビルボード 2021年上半期HOT Albums】SixTONES『1ST』が総合首位 YOASOBI『THE BOOK』が続く(コメントあり)

 2021年度上半期の総合アルバム・チャート“HOT Albums”で、SixTONESの『1ST』が首位を獲得した。

 SixTONESのファースト・アルバムであり、2021年1月6日にリリースされた同作は、初週に472,080枚を売り上げてCDセールス1位、そしてPC等によるCD読み取り回数を示すルックアップでも1位と、フィジカル関連の2指標で首位をマーク。その後、CDセールスは順位を落としていったが、ルックアップは常にトップ10圏内と上位をキープし続けた。配信がない本作にとって、継続的にCDをPCで読み込むファンの行動があったことは、コアファンのみならず、SixTONESの楽曲そのものに注目するライトなファン層にもリーチしていたことが分かるだろう。また、CDセールスも順位は落としたといえども、35位以上をキープしており、こちらも継続的なCD購入があったことが見受けられる。結果的に上半期累計では、572,074枚でCDセールス1位、ルックアップは2位を獲得した。

 トップ10を見てみると、SixTONES『1ST』以外にも、総合6位のHey! Say! JUMP『Fab! -Music speaks.-』、総合7位のジャニーズWEST『rainboW』、総合9位のSexy Zone『SZ10TH』と、ジャニーズの作品が計4作品チャートインしているのは注目ポイントだろう。4作品ともにCDセールスでトップ10入りとなっているが、ルックアップでもジャニーズWEST『rainboW』が9位にチャートインしているなど、ルックアップも上位につけている傾向がある。嵐以外でストリーミングを本格的に解禁しているジャニーズのアーティストはいないが、2021年上半期はKing & Princeが公式SNS(ツイッター、インスタグラム)のアカウントとYouTube公式チャンネルを開設しており、徐々にSNSやYouTubeの領域でも展開してきている。2021年下半期の動向と各指標のチャート変遷も引き続き注目だ。

 総合2位にチャートインしたのはYOASOBI『THE BOOK』。YOASOBIにとって初めてのCDとなる今作だったが、完全生産限定盤ということで生産数量が限定されていたため、CDセールスは13位だった。しかし、ダウンロード数は65,013DLで1位、ルックアップでも1位を獲得しており、2冠で総合2位となった。週間の総合アルバム・チャートにおいて、ダウンロード指標では通算10週、ルックアップ指標では通算16週首位を獲得している。YOASOBIは「夜に駆ける」が2020年総合ソング・チャートで首位となったが、2020年末の『第71回NHK紅白歌合戦』への出場、そして2021年上半期も本作のリリースのほか、初ライブ【KEEP OUT THEATER】の開催、初のCDシングル『怪物/優しい彗星』のリリース、フジテレビ『めざましテレビ』のテーマソング「もう少しだけ」の配信リリースなど、話題に事欠かなかった。リスナーへの継続的な訴求が『THE BOOK』の総合2位に繋がったとも言えるだろう。

 総合3位にはMr.Childrenの『SOUNDTRACKS』がCDセールス2位、ダウンロード10位、ルックアップ4位を記録してチャートインしている。本作は2020年12月2日にCDとしてリリースされ、初週に248,507枚を売り上げてCDセールスで1位、ルックアップも1位を記録して好スタートとなった。そして、2021年2月14日には配信もスタートし、2021年3月1日付のダウンロード・アルバム・チャートで首位を獲得しており、その後3指標すべてでポイントを積み重ねっていった。今回『THE BOOK』と『SOUNDTRACKS』はかなり僅差であったが、『THE BOOK』のダウンロード指標の好調さが決め手となった。

 今回のトップ10には集計期間となる2020年11月23日~2021年5月23日までにリリースされた作品が9作品チャートインしているが、2020年8月5日にリリースされた米津玄師『STRAY SHEEP』がトップ10入りしているのも注目だ。今回の集計期間内において米津玄師は楽曲のリリースはしていないが、日本テレビ『news zero』のテーマ曲に「ゆめうつつ」が決定したり、TBSドラマ『リコカツ』の主題歌に「Pale Blue」が決定しているなど、定期的に話題になっていた。『STRAY SHEEP』は本集計期間においてCDセールスは35位以上、ダウンロードは16位以上と上位をキープしていたが、特にルックアップは常にトップ5をキープ。話題もいくつかあったものの楽曲をリリースしていない状況でチャートの上位をキープしているところから、米津玄師の訴求力の高さが分かる結果となった。

 2021年上半期も新しいアーティストがヒットしており、まだまだコロナウィルス蔓延防止のための在宅勤務や増加した可処分時間のキープが続いている状態だ。そんな中、2020年以降のアーティストのリスナーへのアプローチは、2021年も日々更新されていく。ジャニーズ所属アーティストのリスナーへの訴求方法の変化は今後も続いていくのか、上半期にブレイクしたアーティストによるアルバム・リリースはあるのか、そして唯一の集計期間外にリリースされたアルバム『STRAY SHEEP』のロングヒットはいつまで続くのか。下半期もまだまだ大きく動きそうな気配がする総合アルバム・チャートに注目だ。

◎SixTONES ジェシー コメント
僕たちのファーストアルバム『1ST』というアルバムが "1st"(1位)を頂き、本当に感謝です。ありがとうございます。
より多くの方々に僕たちの音楽を届ける事が、僕たちの一番の目標でもありますので、こうして1位を頂けたという事は、それが少しでも実現できたのだ、と素直に嬉しく思います。
将来リリースするであろうセカンドアルバムは、きっとこの『1ST』とはまた全然違った作品になる思いますが、今後も一人でも多くの方々にSixTONESを知ってもらい、SixTONESの音楽を聴いてもらえるよう、活動していきたいと思います。その結果、また1位という称号を頂けると嬉しいなと思いますので、まだまだSixTONES頑張っていきます!

【2021年上半期Billboard JAPAN HOT Albums】トップ10
1位『1ST』SixTONES
2位『THE BOOK』YOASOBI
3位『SOUNDTRACKS』Mr.Children
4位『BE』BTS
5位『One Last Kiss』宇多田ヒカル
6位『Fab! -Music speaks.-』Hey! Say! JUMP
7位『rainboW』ジャニーズWEST
8位『STRAY SHEEP』米津玄師
9位『SZ10TH』Sexy Zone
10位『LOVEHOLIC』NCT 127

集計期間:2020年11月23日(月)~2021年5月23日(日)