「顔」にやどる文士たちの生き様 〈アサヒカメラ〉|AERA dot. (アエラドット)

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「顔」にやどる文士たちの生き様

林忠彦写真展―日本の作家109人の顔

アサヒカメラ
「坂口安吾」1947年

「坂口安吾」1947年

「太宰治」1946年

「太宰治」1946年

 昭和を代表する写真家の一人であり、「文士」の肖像写真でよく知られる林忠彦の写真展が東京・千代田区の日比谷図書文化館で開催される。

 敗戦により北京から引き揚げてきた林は、焼け跡で営業するバーや品川駅の復員兵など、激動の時代をたくましく生きのびようとする人々を活写し、次々に雑誌に発表した。当時の日本は出版ブームにわいていて、林は一躍流行写真家になっていった。のちに写真集『カストリ時代』(1980年)にまとめられる戦後風俗のスナップ写真は、この時期に集中して撮影されている。

 同時期、林は銀座のバー「ルパン」に集う織田作之助、太宰治、坂口安吾ら無頼派と称される作家たちと出会う。そうして「小説新潮」の巻頭グラフ・ページでは、太宰治、坂口安吾、石川淳を皮切りに、川端康成、吉川栄治、火野葦平、高見順、草野心平、志賀直哉など、作家たちのポートレートを2年間に渡り掲載(1948年1月号~1949年12月号)。この<文士>シリーズは代表作となり、以後林は、ライフワークとして作家たちのポートレートに取り組んで行った。
 林は、作家それぞれに一番ふさわしい撮影場所や場面を見つけ、そこで人物を配しスナップを撮るという撮影手法を用いた。代表作として取り上げられることの多い、坂口安吾のポートレートもそのようにして撮影されている。

 昭和という時代に生きた文士たちの「顔」を記録した写真107点を展示。加えて注目されるのが、決定カットとその前後のカットが入った未公開のコンタクトシートの展示である。また併せて、林の撮影された文士たちの代表作の初版本を109冊展示。井上靖が林に寄せた「林忠彦氏の仕事」の直筆原稿も公開される。


【関連イベント】

対談「林忠彦の見た、昭和という時代」
講師:岡井耀毅(写真ジャーナリスト)、飯沢耕太郎(写真評論家)
日時:10月18日(土)14時~15時30分(受付13時30分~)
会場:日比谷図書文化館 地下1階 大ホール
参加費:1000円(千代田区民500円)
定員:200名(先着順)

鼎談「林忠彦の写真にみる文士たちの生き様」
講師:坂口綱男(写真家)、檀太郎(エッセイスト)、林義勝(写真家)
日時:11月4日(火)19時~20時30分(受付18時30分~)
会場:日比谷図書文化館 地下1階 大ホール
参加費:1000円(千代田区民500円)
定員:200名(先着順)

※申し込み方法:TEL03-3502-3340、Eメール(college@hibiyal.jp)、来館のうえ1F受付にて


林忠彦写真展「林忠彦写真展―日本の作家109人の顔」
会場:千代田区立日比谷図書文化館 1F特別展示室
開催期間:2014年9月26日(金)~11月25日(火)
開館:平日・10時~20時 土・10時~19時 日祝・10時~17時(入室はいずれも閉館30分前まで)
休館日:10月20日、11月17日
観覧料:一般300円、大学・高校生200円(区民、中学生、障碍者手帳お持ちの方及び付き添いの方1名は入場無料。確認書類持参のこと)
展覧会のホームページ
http://hibiyal.jp/hibiya/museum/masu.html


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