だからカネを出す人をひがむ必要も無いんですよ。別に、カネを持ってないやつは出さなくていいんだから。だって普段の生活でも住んで部屋の家賃だって、乗っている車も違う人をいちいちひがまないでしょ? それと同じです。

 忘れちゃいけないのは、ここから長いってこと。災害とか復興の支援でなぜ無理しちゃダメかというと、無理すると続かないからです。支援はずっと続けていかないといけない。だからやれる範囲でいいんですよ。

 著名人でいうと、売名とか偽善と言われた杉良太郎さんが「売名にきまってるじゃねえか!」「1億総売名でいいじゃないですか」って言ったことが、僕は一番正しいと思うんですよね。人がなんと言おうと、やるもんはやる。

 そして、いまは落ち着くことですよね。昔からよく言われているけど、感情的になって勝手に物資を送ったらダメだし、僕がテレビで言ったように、ボランティアはちゃんと調べて行政とかNPOの指示がある場所に行きなさいっていうのもそう。現地では人が足りないって言うけど、被災地の状況は地域によって違うし、日々変わるんですよ。とりあえず行ってみようでは迷惑をかけることもある。悲しいこどだけど、実際にボランティアと住民でトラブルが起きているという話も耳にします。各地でトラブルを起こしている団体も実際にある。

 自分がやれることは後になっても絶対出てきますから、焦ってやんなくても大丈夫。被災地のモノを買うこともできるし、普段買わないものを買うなら、それは支援しているということになります。必ずやれることは出てくる。それは東日本大震災で学んだことですね。無理して行くのもいいですが、誰もが気持ちだけでできるものではないんだから。

 あとは、ふるさと納税をするっていう方法もありますよね。直接、広島や岡山にふるさと納税をやる方法以外に、ほかの自治体がふるさと納税で得るお金の一部を被災地に回すって方法があればいいなと僕は思う。その自治体にはお金が入らないけど、その自治体が被災地に寄付するという形を取れば可能なんじゃないかとか。

 酒税とかたばこ税とかも一時期は災害支援に充てるとか、自衛隊とか米軍の軍用機を使って重機や物資を現地に運ぶとか、被災者や支援者のレンタカー代を補助しますとか国が発案してどんどんやってくれたらいいのに。税金の使い方を変えるのは難しいかもしれないけど、こういうときだから規制を取り払ってやってもいいんじゃないかな。大型のフェリーを国が借りて被災地の近くに停泊させて、避難所として使うとか。こんなに暑い中でシャワーも使えない人がまだまだいるんだから、もっと柔軟に、できることをどんどん進めてほしいと思います。

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