最近も僕がテレビで「被災地のボランティアはむやみやたらに行くんじゃなくて、行政とかNPOの情報を得てから行かないといけない。気持ちだけで行くと迷惑になっちゃうこともある」って言ったら、地元の方がツイッターで「ボランティアは来るなって、竹山がとんでもないことを言った。こっちの行政は動いてないんだ」って書いて拡散していました。僕は「行くな」とは言っていないし、行く前に情報をちゃんと探しましょうっていう意味なんですが……。
また始まったか、と思いましたね。3・11のときはツイッターがものすごく重宝されて、今回もSNSで伝わった情報もあって良かったと思うんですが、こういうことが増えてSNSの信頼性がどんどん下がっているんじゃないかと思います。日がたてばたつほど錯綜して、情報の嵐になってしまっている。結局、信頼できる情報は自治体の公式がアップしているものとか、そういうものしかなくなるんですよね。
今回、同じお笑い芸人でも非公式な情報を拡散させちゃったってことが起きたけど、3・11のときに僕もわからずにいろいろ拡散しちゃって、失敗から学んだことが多い。当時はツイッターが普及した初期のころで、ウソとかもいっぱいあったから。いまは流れてくる情報は自分で裏を取ったりとか、わからないものはリツイートしないようにしていますけど、歪曲された情報ばかりで信用性が無くなってきているなと感じることがありますよね。
特に、災害発生から1カ月ぐらいは一番感情的になりやすい時期。被害の状況がわかってきて、人的支援が必要な時期だから、被災地のために何か役に立ちたいって気持ちが強くなるじゃないですか。この時期は芸能人は何をやっても文句を言われる。炊き出しに行ったって褒める人も批判する人も両方出てきちゃうし、募金すると「金持ちだ」とか「売名だ」とか、みんな言いたい放題ですよね……。
一番正しいのは、カネを持っていて出せるやつはカネを出せばいいし、体力に自信があって被災地までの交通費とか出せる人はボランティアに行けばいい。自分のやれることをやるっていうことでしょ。それは各々の立場で違うじゃないですか。おにぎり作るのが得意な人はおにぎりを作ればいいし、タオル屋やってるならタオルを提供すればいい。そういういことで良いと思うんですよね。