著者:古賀茂明(こが・しげあき)/1955年、長崎県生まれ。東京大学法学部卒業後、旧通産省(経済産業省)入省。国家公務員制度改革推進本部審議官、中小企業庁経営支援部長などを経て2011年退官、改革派官僚で「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。元報道ステーションコメンテーター。最新刊『日本中枢の狂謀』(講談社)、『国家の共謀』(角川新書)。「シナプス 古賀茂明サロン」主催
著者:古賀茂明(こが・しげあき)/1955年、長崎県生まれ。東京大学法学部卒業後、旧通産省(経済産業省)入省。国家公務員制度改革推進本部審議官、中小企業庁経営支援部長などを経て2011年退官、改革派官僚で「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。元報道ステーションコメンテーター。最新刊『日本中枢の狂謀』(講談社)、『国家の共謀』(角川新書)。「シナプス 古賀茂明サロン」主催
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西日本が豪雨に襲われるなか、都内で開催された「自民党赤坂亭」
西日本が豪雨に襲われるなか、都内で開催された「自民党赤坂亭」

 西日本を襲った記録的豪雨により、死者が200人を超えた。行方不明者の数も多数だ。

【写真】西日本が豪雨に襲われるなか開かれた「自民党赤坂亭」

 気象庁が臨時の記者会見を行い、記録的な大雨となるおそれがあるとして厳重な警戒を呼びかけたのが7月5日の午後2時。最悪の場合には、かなりの災害になることは、政府関係者には予想できた。テレビの報道番組や天気予報でも、その日の夕方から、繰り返し、視聴者に注意喚起をしていた。

 そんな状況下の5日夜、安倍総理を囲んで自民党議員が大宴会を開いていたことを自民党議員自らがツイッターなどで大々的に拡散するという不祥事が起きた。詳細は省略するが、例えば、片山さつき参議院議員は、「今日は27回目の #赤坂自民亭 @議員宿舎会議室、若手議員との交流の場ですが、#安倍総理  初のご参加で大変な盛り上がり!内閣からは#上川法務大臣 #小野寺防衛大臣 #吉野復興大臣 党側は  #岸田政調会長 #竹下総務会長 #塩谷選対委員長、我々中間管理職は、若手と総理とのお写真撮ったり忙しく楽しい!」とツイートして盛り上がっていた。
 
 片山氏は政治的には、ほとんど存在感のないただの議員だが、もっと罪深かったのは、官邸の要職に就いている西村康稔官房副長官のツイートだ。こちらも、

「今夜は恒例の自民亭。衆議院宿舎の会議室で、月一回食べ物やお酒を持ち寄り、党幹部と若手議員のざっくばらんに話す懇親会。選挙区の悩みを相談したり、地元の名産PR。今日は、安倍総理、岸田政調会長、竹下総務会長が勢揃い。和気あいあいの中、若手議員も気さくな写真を取り放題!正に自由民主党」と無邪気にはしゃいでいた。

 官房副長官は、官邸で、総理や官房長官を補佐する重要なポストだ。本来であれば、安倍総理に対して、「今日は大きな災害が発生するかもしれないので、お酒の席は避けていただいた方が良いかと思います」と進言するべき立場にあったが、今の安倍政権では「YESマン」と「よいしょマン」だけが重用される。自ら宴会の模様を拡散して、大ひんしゅくを買い、結局謝罪に追い込まれた。

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先憂後楽という言葉を忘れた指導者たち