オリックスでプレーするアルバース (c)朝日新聞社
オリックスでプレーするアルバース (c)朝日新聞社
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 熱戦が続くプロ野球ペナントレース。その中で毎年、チームの戦いに大きく影響してくるのが助っ人たちの働きである。シーズンの約4分の1を終えた5月中旬の段階で、各チームの新外国人の働きを振り返りたい。今回はパ・リーグ編だ。

 過去、数々の個性豊かな助っ人たちが活躍したパ・リーグ。今季の新外国人の中で最も結果を残しているのは、先発左腕のアルバース(オリックス)だろう。カナダ代表の技巧派サウスポー。ストレートは球速140キロを少し超える程度だが、武器であるシンカーを中心にスライダー、チェンジアップなど多彩な変化球を用いて緩急巧みなピッチングを披露。4月4日の初登板(ロッテ戦)で6回を3安打1失点に抑えて初勝利を挙げると、その後も6試合中4試合でQSをクリアして5勝(1敗)&防御率2.53。ともにリーグトップ5に入る好成績を残している。

 日本ハムの新助っ人陣に対する評価も高い。先発右腕のマルティネスが7試合に登板して2完投を含む4勝3敗、防御率2.94。開幕から安定したピッチングでメジャー通算17勝&推定年俸2億円という高い実力&期待に応え、豊富なスタミナで間違いなくイニングを稼げる投手として不動の先発ローテとなっている。さらにリリーフ右腕のトンキンが、ここまで17試合に登板して1勝0敗4ホールド9セーブ、防御率1.62。開幕当初はセットアッパーとして働いていたが、4月下旬に守護神に“昇格”すると、その後の9試合は7セーブで防御率0.00と存在感を強めている。打線でもアルシアが、ここまで打率.287、3本塁打、12打点。数字的にはまだ物足りない面もあるが、一時は打率3割をクリアしている。“二刀流”大谷翔平をメジャーに放出したが、その代わりに補強した助っ人陣がしっかりと機能していることが、下馬評を覆して現在Aクラス2位という結果に繋がっている。

 首位を走る西武の新助っ人も奮闘中だ。ドミニカ共和国出身の先発右腕・カスティーヨは、ここまで7試合に先発して2勝2敗、防御率3.86。打ち込まれた試合もあったが、貴重な先発ローテの一角として働いている。それ以上に、リリーフ右腕のワグナーの貢献度が高く、ここまで中継ぎ14試合に登板して2勝1敗、防御率2.03。チーム最大の課題であった救援陣の中で安定したパフォーマンス。派手に目立ってはいないが、しっかりと働いてチームの開幕ダッシュの力になったと言えるだろう。

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全体的におとなしい印象の新助っ人