アメリカ的な考えで「差別だ!」って言われたら、「すぐにはわかりませんでした。すみません、次から気を付けます」っていうことだと思うんです。白人が黒塗りして差別をしていただけじゃなくて、逆もあったんだと今回、初めて知りましたし。素直な気持ちで、勉強になりました、ってことですよね。

「制作側が気づかなかったのか!」って怒っている人もいますけど、気付かなかったでしょ。だから今後気を付けます、すみませんって言うしかない問題だと思うんですよ。

 日本の番組でも地方の番組でも、ネットで世界に広がっちゃう時代で、日本とは距離があって、直接は関わりが無くても、世界的な差別の問題があることを知らなきゃいけないんだなって。

 昨年の保毛尾田保毛男の件も、「ダメだったの!?」っていう感覚だったと思うんですけど、特に差別に関しては嫌な気持ちになる人がちょっとでもいるとしたら、それが例え少数でも、やっちゃいけない時代になったんですよね。

 それによって、やれることがすごく減るってわけじゃないと思います。住みにくくなったとか、つまんない世の中になっていくな!って怒るような問題でもない。そういう時代になったんだな、やっぱりそういうこともケアしなきゃいけないよね、ということ。

 だから特に生放送だと、ある程度、テレビのことを分かってる人じゃないと、出すのは怖いんじゃないですかね。普通のオジサンとかに好きにしゃべってくださいって言ったら、当たり前のように差別用語がバンバン出てきますから。街の飲み屋でしゃべっているような会話だとね。どんなにキャラが面白くても、それじゃあ使えない。そんな言葉のチョイスは、タレントさんならしないわけです。中には言っちゃう人もいますが……。

 一方で、インターネットとかツイッターでは、一般の人たちもみんな好きに書いてるけど、この発言を生放送で顔を晒してしゃべると意外とマズイよっていうことだらけですからね。

 人間だから感情的になることもあって、物事は偏っちゃうと思うんですけど、僕がワイドショーに出るときは、真ん中を意識しています。

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ワイドショーは裁判に似ている