社会人になってからでも英語の勉強は遅くない(写真はイメージ)
社会人になってからでも英語の勉強は遅くない(写真はイメージ)
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 英語ができないのに仕事でTOEICの受験が必要になってしまった……。グローバル化の波が押し寄せて、途方に暮れている人も少なくないだろう。IT企業に勤める古川卓史さんもその一人だった。しかし、一念発起して英語を学習した結果、劇的にスコアがアップ。英語が苦手な人必読の勉強法を「AERA English 2017 Autumn & Winter」(朝日新聞出版)から抜粋する。

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 会社からの指示でTOEICを初受験した約1カ月後の2012年1月、自宅に届いた封筒を、何が入っているかもわからず破って開けた。ちぎれたスコアシートに書かれていた得点は、240点。

「受験者の中でどれくらいの位置にいるかが表されるグラフを見ると、リーディングは0%で下に誰もいなかった。つまり、僕はビリだったんです」

 当時IT企業の契約社員だった古川卓史さんにとって、TOEICのスコアは「どうでもいいもの」だった。「英語は自分の人生に不要」。そんな思いは約1年後の2013年3月、会社がTOEIC800点を正社員への登用条件としたことで一変。勉強意欲に火が付いた。

「正社員になれるのなら、という思いに加え、それまでの35年間、流れに身を任せてきた自分の生き方を変えるきっかけにしたい、という思いもありました」

 早速、業務終了後は終電まで会社の自習室で勉強、週2回は英会話スクールに通学という1日5時間の勉強生活を始めた。だが、初めはスクールの授業も同僚に薦められた教材も、難しすぎて歯が立たなかった。

「話せないし読めないし、単語も文法もわからない。でも、すべてを一度になんとかするのは無理なので、ひとまず文法は後回しにして、単語の勉強に集中しました」

 この決断が功を奏し、7カ月で600点レベルまでのスコアアップを達成した。

 古川さんが単語学習で活用したのが、100円ショップで買った名刺サイズのカードだ。「覚えるべき単語を1カ所に集約する」ために、英会話スクールのテキスト、公式問題集、単語集に出てきた単語をオンライン辞書Weblioの「マイ単語帳」に登録。それを印刷して1語ずつカードに貼り、すべて頭に入るまで暗記作業を繰り返した。作ったカードは、合計約2500枚。その後もスコアシートに記載されたパート別正答率や点数の推移を見ながら、「何をすればスコアを伸ばせるのか」を徹底的に分析し、弱点の補強に取り組んだ。

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