【パ・リーグ打者部門】


荻野貴司(ロッテ)

 プロ8年目、球界屈指のスピードを誇る荻野貴司(ロッテ)のバットが好調だ。9月30日の楽天戦(Koboパーク宮城)で4打数1安打1盗塁。9月の22試合を87打数31安打、月間リーグトップの打率.356で終えた。

 前半戦は打撃不振で6月18日に1軍登録を抹消されたが、ファームで自らの打撃を立て直して8月1日に再登録。以降、8月24日、25日と2試合連続本塁打を放つなど8月を打率.299で終えると、9月に入って急加速。1日の日本ハム戦(ZOZOマリン)で4打数4安打の固め打ちを見せると、翌2日には自己最多を更新するシーズン5本目のアーチをレフトスタンドへ。さらに3日には猛打賞を記録すると、12日のオリックス戦(ZOZOマリン)、19日の西武戦(メットライフ)でも3安打をマーク。9月の22試合中18試合でヒットをマークして打線を引っ張った。

 自慢の俊足も健在で、9月に10盗塁をマーク(盗塁失敗1回)。プロ1年目に鮮烈デビューを飾り、開幕から46試合で打率.326&25盗塁をマークしたが、右膝の外側半月板損傷で長期離脱。翌年に復帰したが、以降も怪我や不振で思うような成績を残せなかった。この9月は完全復活と言える暴れっぷり。8月に打率.326、9本塁打、28打点で月間MVPを受賞した山川穂高(西武)が、9月も打率.325、8本塁打、16打点をマークして2カ月連続のMVP受賞を狙っているが、果たしてどうなるか。10月の残り試合の活躍次第で評価も変わってくるかも知れない。