今や日本を代表する歌舞伎俳優の一人である市川海老蔵までもがブログを愛用する時代なのだ。
そして、「親近感」を売りものにして一般人との距離感を縮め、身近な存在となった芸能人による「不倫」が、いわゆる“一般的感覚”で批判されるのは至極当たり前の流れである。
「俺なんか40年間不倫している」と豪語するビートたけしが厳しい批判にさらされないのは、たけしが親近感を売りものにせず、かつての「スター」のオーラを漂わせる昨今の芸能界において稀有な存在だからだろう。
他方、世間にとって身近な存在となった大半の芸能人が、いくら「女遊びは芸の肥やし」というかつての免罪符を振りかざそうとしたところで、もはや通用しないのである。
(芸能評論家・三杉武)