「きのうデパ地下で晩ご飯買ったよ~! おいしそうでしょ!」
これに写真をつければ、どんな晩ご飯かが一目瞭然、これ以上の説明はいりません。この例文に5W1Hの「WHY」の要素を書き加えていくと、次のように変化していきます。
まず「なぜ、デパ地下に寄ったのか」。これを書き加えてみよう。
「きのう、<残業になったので、夜8時まで開いている>デパ地下で晩ご飯を買って帰った」
「残業になったから」という理由が加わり、さらに、「デパ地下が夜8時まで開いている」との情報も追加されました。さらに「なぜ残業になったのか」も書き加えていけそうです。
「昨日、<同僚がインフルエンザで会社を休んだので、>残業することになった。それで夜8時まで開いているデパ地下で晩ご飯を買って帰った」
さらに「同僚がインフルエンザで休んだために、なぜ残業しなければならなかったのか」。なにか特別な理由があったのだろうか。そこを書いてみよう。
「きのう、同僚がインフルエンザで会社を休んだ。<『納期までに仕事が終わらないので残業してほしい』と上司に言われた。>それで夜8時まで開いているデパ地下で晩ご飯を買って帰った」
なるほど。「納期」があったことがわかりました。ここまでで、だいぶ状況がつかめてきたのではないでしょうか。さらに「どのくらいの時間、残業したのか」というHOWの要素で、さらに詳しい状況が書き込めそうです。
「きのう、同僚がインフルエンザで会社を休んだ。『納期までに仕事が終わらないので残業してほしい』と上司に言われ、<2時間ほど残業した。>それで夜8時まで開いているデパ地下で晩ご飯を買って帰った」
「2時間ほど残業した」ことがわかったので、もう少し深く見ていくこともできる。「晩ご飯を買ったデパートはどこにあるのか」「なぜ、外食しないで晩ご飯を買って家に帰ったのか」「晩ご飯に何を買ったのか」。このように「WHY」に導かれる疑問を次々に紡いでいけば、文章に厚みがついてきます。そうして、全体の文章を整えていけばいいのです。では、ここまでを一気にまとめてみると……。