美しく鮮やかな色で芳しい蜜の香りがする花は、ミツバチを集めますよね。男性も同じで、華やかな女性に惹かれるのが自然の摂理なのです。ですから、まず装いに明るい色を取り入れることが大前提です。今まで着たことのなかったきれいな色を身にまとうことで、その方の女心が呼び覚まされていきます。女性なら誰しも子供の頃、プリンセスに憧れたことがあったでしょう。長らく眠っていた願望が、素敵なレディになりたいという大人の願望として開かれていき、やがて自己肯定に繋がる。そのことが自分に自信を持たせて、どんどんきれいになっていくのです。アイテムとしてはワンピースが最善のチョイスでしょう。男性が惹かれる女性の服のナンバー1でもあります。

――ワンピースに惹かれる男性心理を、もう少し詳しく教えていただけますか?

しぎはら:ワンピースは男性が着ることができないアイテムですよね。男性が女性に求めるものはやはり自分にはないもの、つまり女らしさなんですよ。女性も男性に男らしさを求めるでしょう、それと同じこと。“痩せている方が美しい”というのも女性同士が陥りがちな考え方で、やわらかさや丸みを求める男性の方が圧倒的に多い。じつは「男ウケのする服」と「女ウケのする服」がある。これは40年間この道でやってきた私が証明する真実です。

 ドレスコードとしてもワンピースは正装の筆頭としてあげられるので、デートでいかなる場所に着ていっても安心です。実は安心感というのもキーワード。明るい色のワンピースを着た楽しそうに微笑んでくれる女性がいたら、男性は安心感を覚えて声をかけたくなる。“こんな女性が家にいてくれたらいいなあ”と思うのが男心です。

――結果的に出会いを引き寄せることにつながっていくんですね。

しぎはら:そうなんです。まずは愛される女性になりたいという自分の願望を認めてあげること。そして愛される華やかな女性という“なりきりスイッチ”を自分に入れて、選び抜いた服を着る。女性らしさを際立たせる、明るい色で、やわらかい質感の服、キラキラとした輝きをもつアクセサリーなどの装いに変えることで、表情までも自然とにこやかに美しくなっていきます。そういった女性に男性が惹かれるのです。

 私が実際にスタイリングした方を例に取ると、ダークな色のビジネススーツから、明るいきれいな色のワンピースコーデに変えた途端、『生まれて初めて男性に奢ってもらいました』と嬉しい報告を聞けたり、『こんなきれいな色、自分にも着こなせるんですね。自信がもてました』とメールをくれたり。カジュアルからエレガントにシフトしたら元カレとよりを戻せたというケースもありました。フェミニンな服を着た笑顔の女性がモテるという事実は、時代を経ても変わらない王道のセオリー。恋活や婚活に悩んでいる方は、ぜひ実践してみて下さい!

(文・構成/河辺さや香)