明治14年になり上野寛永寺の本坊跡地に、東京国立博物館の元となる本館が完成、収蔵品はようやく落ち着き場所を得る。残念ながら関東大震災でこの時の建物は大破、現在の本館は昭和13年に竣工(しゅんこう)したものである。

 このような経緯から、東京国立博物館の創設は「湯島聖堂博覧会」が行われた明治5年、現在では本館・表慶館・東洋館・平成館・法隆寺宝物館・黒田記念館の6つの展示館を持つ日本最古、そして日本最大の博物館として存在感を示しているのである。

●アートに囲まれた花見も

 国宝88件と重要文化財634件(2017年3月現在)を含む、収蔵品の数は約11万6000件以上で、年間の展示替えは300回余りという(「点」ではなく「件」なのは複数の収蔵物がひとつの美術品を構成する場合もあるため)、膨大な宝物を所持する東京国立博物館はトーハクの愛称でも親しまれている。年間3~5回の特別展のほか「特別公開」や、収蔵品をテーマで展示する「特集」も行われている。

 今年も「博物館でお花見を」と題した、毎年恒例の桜にちなんだ展示イベントが、3月14日(火)~4月9日(日)に開催される。本館北側に広がる庭園は実は桜の名所としても知られるスポットなのだ。もちろん上野公園で満開の桜を見て、トーハクで桜に彩られたアートを鑑賞するのも、一興である。(文・写真:『東京のパワースポットを歩く』・鈴子)

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