手や足に右利き、左利きがあるように、脳にも右利き、左利きがあります。いわば「利き脳」です。『脳を強化する読書術』(朝日新聞出版)の著者で、「脳の学校」代表でもある加藤俊徳医師に、「利き脳の見分け方」を紹介してもらいました。
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左利きだったのを右利きに矯正された人は、左手で消しゴムを使います。私もその一人で、右利きの人に「左手で消せるんだ!」と驚かれたことがあります。人は使いやすいほうを無意識のうちに使うものなのです。
これは脳も同じです。右脳と左脳のどちらが利き脳かは、普段の行動を思い浮かべれば、ある程度推測できます。
たとえば、何か新しい製品を買ってきた時、あなたはどのように行動しますか? 「とりあえず使ってみる」という人は右脳が利き脳で、「まず説明書を読む」という人は左脳が利き脳の可能性があります。
そのほかに、「感情的に怒りやすい」「話し始めると別な方にそれる」「映画で見た場面や風景がよく印象に残る」「服や持ち物は値段よりもデザイン重視」などといった傾向がある人は、右脳が利き脳と思ってほぼ間違いないでしょう。
一方で、「レストランでは料理の説明でメニューを選ぶ」「筋道を立てて話すことができる」「待ち合わせ場所に時間よりも早く行く」「落語や漫才が好き」などといった傾向がある人は、左脳が利き脳でしょう。