“アメリカ最大のスポーツイベント”と称されるNFLの優勝決定戦、スーパーボウルが今年は2月5日に行われる。第51回となる今回の開催地はテキサス州ヒューストンのNRGスタジアム。AFCを勝ち抜いたニューイングランド・ペイトリオッツ、NFCの王者となったアトランタ・ファルコンズの対決にアメリカ国内は盛り上がりを見せている。
NFLに詳しくなくとも、スーパーボウルというイベントは聞いたことがある人は多いだろう。毎年2月上旬の日曜日に開催され、その週は“スーパーボウル・ウィーク”と呼ばれて数々のイベントが行われる。試合当日は通称“スーパーボウル・サンデー”。この日はアメリカ中が湧きかえり、“国民的祝日”と呼んで良いほどの一大パーティとなるのだ。
日本ではメジャーリーグと比べて影が薄いが、もともとアメリカで一番人気のスポーツはNFL。マーケティングリサーチ会社「ハリス・インタラクティ」による2012年12月の調査では、アメリカ人の34%が好きなスポーツにフットボール(=NFL)を挙げている。2位のベースボール(16%)を挟み、3位は大学フットボール(11%)。この国でフットボール人気が根付いていることを示す数字だと言えよう。
それほどの人気スポーツなのだから、商品価値の高さは言うまでもない。そして、すべての頂点であるスーパーボウルは天衣無縫の特大イベント。その盛り上がりを伝える常軌を逸したエピソードも枚挙に暇がない。「スーパーボウルのブランド価値は4億7000万ドルで、夏季五輪やサッカーワールド杯をも上回る(経済誌フォーブス発表)」「スーパーボウル当日はアメリカ国内で感謝祭に次いで年に2番目に食料が多く消費される」「スーパーボウルのテレビ視聴率は25年連続で40%突破」「アメリカの歴代テレビ視聴率トップ10のうちの9つがスーパーボウル」「スーパーボウル中のCMの価格は30秒枠で500万ドル(昨年度の数字)」……など。
ハーフタイムショーが充実しているのもスーパーボウルの特徴だ。05年はポール・マッカートニー、06年はローリング・ストーンズ、07年はプリンス、12年がマドンナ、13年がビヨンセ、昨年はコールドプレイと、過去の出演者は超大物ばかり。