社長おすすめの卵かけご飯も試してみた。記者が普段食べているものだと、卵かけご飯にすると多少米粒が柔らかくなるため、そのまま掻き込んで少し噛んで飲み込む……という感じだったのだが、このご飯の場合は卵をかけても粒がしっかりしている。むしろ、卵と混ざることでより、粒がしっかりしていることが感じられる。特においしさを感じたのは、おにぎりだった。寺尾社長は「冷えてからのほうがこの炊飯器のご飯のおいしさがわかる」と話していたが、確かに、冷えたおにぎりの方がよりご飯の味や甘みを感じられるような気がした。

 粒感の秘訣は、蒸気でじっくり火を入れていることにある。炊く際に米がぶつかり合わないので、米が破損せず、きれいに粒の形がのこるのだという。また、ゆっくりと火を入れる際に米が水を吸収するため、炊く際には吸水時間を置く必要もないという。炊飯時間は1時間ほど。他社製品は45分程度のものが多いため、やや長い印象だ。

 機能としては「白米」「早炊き」「玄米」「炊き込みご飯」「おかゆ」の5つのモードがあるほか、予約炊飯機能も搭載。ただ、保温機能はない。それは、長時間保温すると味がどうしても落ちてしまうことと、この炊飯器が魔法瓶のような構造のため、しばらくしても温かい状態が続くためだという。サイズは幅、奥行き、高さともにトースターよりも小さいコンパクトサイズだが、炊けるのは3合まで。これは技術的な問題で、まだ3合より多い量では成功していないためだ。

 価格は税別で4万1500円。高級炊飯器も登場している昨今、そこまで高いという印象は受けない。購入するか否かは、炊きあがりの好みによるところが大きいかもしれない。高級トースター、スタイリッシュな電気ケトルに次ぐ新製品「BALMUDA The Gohan」。またトースターのように、旋風を巻き起こすことができるだろうか。(文・横田 泉)

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